10年以上のセックスレスでも解消できる可能性はけっこうある

10年以上のセックスレスというのは、それほど珍しいことではありません。カウンセリングに来る人の中にもたくさんいます。

そのような人たちは、必ずしもセックスレスの解消法を相談に来るわけではありません。

体の関係ナシでも上手くやっていく方法や、別れるべきかどうかの判断基準などを相談に来る人も多いです。

10年もセックスレスだと、解消するのは不可能ではないかと思っているからです。

しかし、何年セックスレスであろうと、諦める必要はないと思います。

その理由を一言で説明するなら、「セックスしたくて、どうしようもない」という興奮がなくなっても、「妻(夫)としたい」という気持ちを芽生えさせることは可能だからです。

そして、それが何年もしていない関係だったとしてもです。

性機能障害や夫婦間の対立といった明確な理由ではなく、相手に対する性的欲望の低下によるセックスレスの場合、3年だろうと10年だろうと、解消できる確率は、大して変わらないのです。

当カウンセリングルームでは、セックスレスのご相談をお受けしております。
対面(東京)でもオンラインや電話でも対応可能です。
  • 相手が応じてくれない
  • 自分の性欲がわかない
  • 相手にバレずにできる対策を知りたい
  • 夫婦・恋人間の仲を良くしたい
  • 話し合いをしたが解決しなかった
  • 産後、妊活中のレス
  • 2人目がほしいのにレス
最初から話し合いをしてしまうと、逆効果になりやすいので注意してください。

「愛情をメインとするセックス」

10年以上もセックスレスの人は、「いつまでもセックスをしている夫婦というのは、双方の性欲がよほど強いのだろう」と考えがちです。

もちろん、そういう人も中にはいますが、ごく少数です。

何年もセックスをし続けている夫婦というのは、「愛情をメインとするセックス」を行っているのです。

これは必ずしも、ムラムラした気分で、激しく絡み合うものに限りません。お互いの愛情を交換する行為なのです。

お互いの体を慈しみながら、ゆったりとしたペースで行ったり、オーガズムを目的とせずに、裸で抱き合うだけで終わらせたり、柔軟な方法を取り入れたものなのです。

毎回、イッたり、イカせたりすることを義務にしないからこそ、気軽に始められ、億劫にもなりにくいのです。

もちろん、こうした行為によっても、心と体は満たされますから、結婚生活の満足度も高く維持できます。

よくあるセックスの流れでなくとも、簡単な一つ一つの行為を味わうことが重要なのです。

米国の著名なセックスセラピストである、エミリー・ジャミー博士らが、約100人を対象に行った調査でも、行為中に没頭できること(フロー状態)が、満足度を高めるうえで重要なことが分かっています。

ちなみに、この調査対象者の中には、10年、20年という長い関係にある人たちも含まれていました。

愛情をメインとするセックスに必要なこと

10年以上のセックスレスであっても、愛情をメインとするセックスが出来るようにはなります。

そのためには、以下のようなことが重要となってきます。

  • 障害(相手への嫌悪感や2人きりの時間がない)を取り除く
  • 適切なレベルまで親密度を高める
  • ほんの少しの性欲を蘇らせる

何年もセックスレスが続いていると、「こんなことできるわけない」と思いがちです。

しかし、実際に相談に来ている人で、長年のセックスレスを解消した人は少なくありません。

このサイトでも、相手への接し方や、運動、新しいことへの挑戦など、科学的根拠のある対応法を紹介していますが、それらを試すだけで変化を感じる人も多いです。

どういった方法が効果的かは個人差がありますが、それぞれに合った方法を取り入れることで、変わることができるのです。

10年以上のセックスレス状態でも性欲は変えられる

愛情をメインとするセックスでも、性欲が全く不要ということではありません。火種となる程度には必要です。

10年以上のセックスレス状態の人にとって、これが最も難しく感じることかと思います。

自分自身の中で相手に対する性欲が生じる気がしなかったり、相手からもそういった気配を全く感じないこともあるでしょう。

それに、性欲は年齢とともに、落ちやすいものです。10年セックスレスであれば、その分だけ落ちている可能性も高いです。

しかし、性欲は変動するものです。

社会心理学者のロイ・バウマイスターの長年の調査によると、女性は人生の大きな出来事や社会状況の変化の影響で性欲が変化しやすいことが分かっています。一方で男性は、身体機能や社会的地位の獲得、男性としての自信を感じることなどが、性欲に影響しやすいことが複数の研究で示されています。

こうした、大きな変化がなくとも、夫婦間の応答性や、感謝の気持ちによって、男女ともに、性欲が高まることも分かっています。

もちろん、性欲が甦るきっかけは、人によって異なりますが、中高年になっても、パートナーの態度次第で、火種程度の性欲を蘇らせることは可能なのです。

イメージの力だけで、パートナーへの性欲が高まることもあります。

余裕と希望をもって長年のレス解消に取り組む

ここまで、説明したように、セックスレスになる原因は色々ありますが、一言で説明するなら、「性的興奮をメインとするセックス」から「愛情をメインとするセックス」に移行できなかったから、ということです。

日本では60%前後の夫婦がセックスレスというデータがあります。このうちのほとんどは、セックスを「性的興奮で行うもの」と認識しています。

カップルのどちらか一方でも、この認識を持っていたら、たいてい半年から3年でセックスレスになります。(特に男性がこの認識を持ちがち)

しかし、この状態から抜け出すことは可能なのです。

まず、大切なことは、「興奮がなくなったら、もうセックスはできない」という思い込みを捨てることです。

それから、「『これさえやれば、一発でセックスレスが解消』という方法があるのではないか」という期待も持たないほうが良いです。

ネットで、10年以上のセックスレスを解消した人の体験談などを見ていると、昔よく行ったデートスポットを再訪したら、気持ちが盛り上がって久々にセックスしました、といった内容が書かれていることがあります。

こういったものを読むと、自分も同じようにできるのではないかと期待しがちです。

確かにそういった行動は、二人の間にトキメキを取り戻すためには、必要なことです。性欲を高める効果もあります。

しかし、たった一度のきっかけで、長年のセックスレスが解消するというパターンは珍しいです。

基本的には時間を掛けて、ゆっくりと解消していくものと思ってください。その意識を持っていないと、何も変化を感じられないときに、イライラしてしまい、それが関係の悪化につながってしまうこともあります。

余裕と希望を持って取り組むことが大切です。

参考文献
  • Emily N. Jamea, Leah A. McCaskill & Rachel B. Needle (2021)Sexual Satisfaction: Exploring the Role of Flow
  • Baumeister, R. F. (2000).Gender differences in erotic plasticity: The female sex drive as socially flexible and responsive.
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