新婚のセックスの頻度は妻の性格で決まる!5年後の離婚確率との関係

新婚というと、なんとなく「セックスの回数が多い時期」というイメージを持つかもしれません。

そのため、新婚なのに頻度が少ないと、「実は相性が悪かったのではないか、このまま離婚してしまうのではないか」と不安になることもあるでしょう。

しかし実際には、夫婦によって頻度はかなり違います。生活リズムや仕事の忙しさ、同棲期間の有無、性欲の差などによっても変わりますし、「これが普通」と一言で決められるものではありません。

ただ、その頻度の違いには、生活環境だけでなく、夫婦それぞれの性格も関係しているかもしれません。

研究によると、妻の性格が新婚期のセックスの頻度と関係していることが分かっています。

さらに別の研究では、新婚期のセックスの頻度が、その後の離婚にどれほど関係するのかも調べられています。

今回は、これらの研究をもとに、新婚夫婦の性生活について説明します。

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性格をどう調べるのか?

そもそも性格をどうやって調べるの?と疑問に思う人もいるかもしれませんので、先にそれを説明します。

実は心理学の世界には、性格を調べるための質問票(尺度)がいくつも存在します。

その中でも、有名かつ使用頻度が高いといえるのが「ビッグファイブ(主要5因子)」といわれるものです。

これは「開放性・誠実性・外向性・協調性・神経症傾向」という5つの特性因子が高いか低いかで、人の性格を説明しようというものです。

それぞれの因子を分かりやすく説明すると次の通りです。

  • 開放性:好奇心が強く多様な経験や新しいことへの挑戦が好き
  • 誠実性:まじめ、計画的に行動する、自己をコントロールできる
  • 外向性:他者との交流による刺激を求める
  • 協調性:他者と上手くやることを大切にし衝突を避ける
  • 神経症傾向:怒りや不安、動揺の感じやすさ

専用の質問紙に回答することで、それぞれの傾向が高いか低いかが分かります。

約300組の夫婦を分析

これらの性格と新婚のセックスの頻度について調べたのが、フロリダ州立大学のアンドレア・メルツァー博士たちです。

この研究では協力者となってくれた約300組の夫婦を実験室に呼び、さきほどのビッグファイブを調べるための質問紙に回答してもらいました。

そして、帰宅してから2週間にわたって「その日にセックスをしたかどうか」を記録してもらいました。

妻の性格のみが新婚夫婦のセックスの頻度と相関

この調査の結果、妻の性格のみが新婚夫婦のセックスの頻度と相関していました。

セックスの頻度に最も影響を与えたのは、妻の協調性の高さでした。

次いで、妻の開放性の高さもわずかに影響しました。

反対に、夫の性格はどの因子もセックスの頻度と相関がありませんでした。

新婚のセックスの頻度に影響を与える妻の性格因子

なぜ、妻の協調性の高さが新婚時のセックスに影響するのでしょうか?

それは夫が誘い、妻がそれを受け入れるという構図が多くの夫婦間で出来上がっているからと考えられます。

実際に男性のほうが頻繁にセックスを望み、誘う機会も多いということは複数の研究から明らかになっています。

協調性の高い妻は人間関係の衝突を避けようとしますから、誘われれば断らない可能性が高く、セックスの回数も増えるということです。

また、開放性の高い妻も様々な経験を受け入れやすいので、セックスにも応じやすいといえます。

新婚夫婦のセックスの平均回数

今回の調査に参加した新婚夫婦の平均のセックスの回数は3~4回(2週間)でした。フロリダ州立大学の他の調査でも、同じような数字となっています。

とはいえ、これらはアメリカの夫婦のデータですから、日本には当てはめられないかもしれません…。

日本でも新婚夫婦のセックスの平均回数を調べたアンケートなどが実施されることもありますが、結果はバラバラです。

夫婦の考え方や生活スタイル、結婚前の同棲の有無などによっても頻度は変わります。

「新婚だからもっとたくさんしなければ…」などと考える必要はありません。夫婦生活の頻度を増やしすぎると、幸福度が低下するという研究もあります。

新婚のセックス頻度と離婚率の調査

とはいえ、新婚なのに頻度が少ないことを気にしている人もいるかと思います。実際にそれで相談に来る人もいます。

特に一緒に暮らし始めたばかりで、さっそく夫婦間の衝突が起こったりすると「夫婦関係がうまくいかないのはセックスが少ないせいかも、このままでは離婚してしまうのでは…」と不安になってしまうのです。

そもそも、新婚生活において、性生活の頻度はどの程度重要なのでしょうか?

686組の新婚夫婦を5年にわたって追跡調査

南イリノイ大学のクリスティーナ・ザラ博士が行った、性生活と離婚の関係についての調査があります。

この調査は、686組の新婚夫婦を、5年にわたって追跡して行われました。

まず結婚してから半年以内のタイミングで、1回目の調査が実施され、以後、およそ1年半ごとに追加で2回、合計3回の調査が行われました。

研究の焦点は、結婚初期の性生活が後の離婚リスクにどう影響するかという点です。

特に注目されたのは、以下の3つの要素です。

  • 夫婦のセックスの頻度
  • 肉体的な親密さへの満足度
  • 性生活について夫婦でどのくらい意見が合っていると感じているか

これらの要素と、その後の離婚との関係を分析しています。

新婚夫婦のセックスの頻度は離婚に影響しない

分析の結果、まず明らかになったのは、セックスの頻度と新婚生活の満足度や離婚には統計的に有意な影響が見られなかったことです。

つまり、どれだけ頻繁にセックスしていたかは、その後の離婚や別居の可能性と直接的な関係はなかったということです。

一方で、「肉体的な親密さへの満足度」については、特に夫側の回答が強い影響を持っていることがわかりました。

夫が結婚初期に「肉体的なつながりにとても満足している」と感じていた場合、その夫婦は5年後も離婚している可能性が低いという傾向が一貫して確認されました。

この傾向は、妻の満足度では見られなかったわけではありませんが、夫の満足度のほうがはるかに強い関連を持っていました。

また、「性生活についての意見の一致度」については、妻の評価にある程度の関連が見られましたが、これは結婚全体の満足度を含めないモデルでのみ有意でした。

つまり、性生活に対する意見が合わないことが離婚の原因となったように見えても、実際には「結婚生活そのものの質」が影響している可能性が高いということです。

総合的に見ると、「性生活はまったく関係ない」とまでは言えないものの、最も離婚に関係していたのは「夫の身体的親密さに対する満足度」だけでした。セックスの頻度や性生活に対する合意といった他の要素は、離婚との関係は弱い傾向にありました。

この調査の結果を一言でいうなら、「夫がセックスに満足しているかどうか」が離婚する可能性に最も影響を与える要因である、ということです。

穏やかな結婚生活を手に入れるために

この研究は、夫婦の性生活が結婚生活の安定にどのような影響を与えるのかを、5年間という長期的な視点から検証した貴重な調査でした。

注目すべきは、性生活の頻度ではなく、どれだけ満足しているかが、離婚の可能性に強く関係していたという点です。特に夫の満足度が高いほど、夫婦は離婚しにくくなる傾向がはっきりと見られました。

一方で、妻の満足度や夫婦の性生活に対する意見の一致は、必ずしも安定した効果を持っていませんでした。特に、結婚生活全体への満足度を分析に含めると、その影響は薄れる傾向がありました。

これは、性生活だけが特別に重要というよりも、夫婦の関係全体の中で性的な満足感がどう位置づけられているかが重要であることを示しています。

特別なことをする必要はありませんが、相手の満足や安心に目を向ける小さな気づきが、穏やかな結婚生活を支える力になるといえます。

参考文献
  • Meltzer, A. L., & McNulty, J. K. (2016).Who is having more and better sex? The Big Five as predictors of sex in marriage.
  • Dzara, K. (2010).Assessing the effect of marital sexuality on marital disruption.
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