自己憐憫とは捨てきれない幼児性のことである

自己憐憫とは捨てきれない幼児性のことである

自己憐憫の意味を辞書で引くと「自分のことを可哀想と思うこと」と書いてあります。

なぜ自己憐憫に陥っている人は自分を可哀想と思うのでしょうか?
それは求めるものの数と量が多くなっているからです。

恋人から愛されたい、友達から愛されたい、もっと良い会社に入りたい…
それが叶わない自分はなんて不幸で可哀想なのだろうと思っています。

しかしそれらを得たとしても欲求が満たされることはありません。

愛を得ればもっと欲しいと思い、良い会社に入れればそこでの特別扱いを求めるのです。

自己憐憫とは捨てきれない幼児性の表れでもあります。

自己憐憫の心理

自己憐憫に陥っている人には共通する心理があります。
当てはまる部分がないかチェックしてみてください。

満たされていない部分にばかり注目

自己憐憫が癖になっている人は必ずしも可哀想な境遇にいるわけではありません。
しかし自分は不幸だと嘆き続けます。
なぜなら満たされていない部分にばかり注目するからです。
10個のうち9個が満たされても残りの1個にしか目が行かないのです。

特別扱いを求める

自分でも気づかないうちに特別扱いを求めています。
そのため他の人と同じように扱われると「差別された」とか「のけ者にされた」と被害者意識を強く持ちます。
特別扱いしたとしても満足はしません。なぜならそれでようやく普通に扱ってもらったと思うからです。
また可哀想と思われたい心理も強く同情してもらえないといじめられたと感じることもあります。

依存心と責任転嫁

自己憐憫に陥ると誰かに依存したくなります。
そしてその人が期待通りの接し方をしてくれなければ怒りの感情が沸いてきます。
それだけではなく自分に原因があることまで相手が悪いと責任転嫁することもあります。
不幸なのはいつでも誰かの責任なのです。
夫や彼氏に怒りをぶつけることもありますがそれは強い依存心の表れなのです。

心のどこかで居心地の良さを感じている

自己憐憫に陥る人は自分を哀れんではいますがそこから抜け出そうと行動することは少ないです。
実は心のどこかでは可哀想な自分でいるとに心地良さを感じているからです。
行動して傷つくくらいであれば今の場所に留まりたいと無意識に考えているのです。
幼児性を残した状態の心地良さに浸かっているともいえます。

自己憐憫の原因

自己憐憫に陥る原因はいくつかあります。
うつ病などの心の病気やもともとの性格の問題もあります。

AC(アダルトチルドレン)の場合は子供時代に万能感を得られなかったケースが多いです。
カウンセリングに来る人を見ていてもこのパターンに当てはまる人が多いです。

万能感を持った子供は存在価値を認識できる

子供というのはギャアギャアと泣き喚けば親があれこれと世話をしてくれます。
ミルクを与えたり、オムツを替えたり、機嫌を取ったりしてくれます。
その後も幼児期は親からの圧倒的な特別扱いを受けるのです。

このとき子供は自分の欲求は全て無限に満たされるのだという万能感を得ています。
まるで神になったかのような感覚ともいえます。
自分の存在を絶対的に価値のあるものと認識することができます。

万能感を持てないと自己憐憫に陥る

この万能感は成長とともに勘違いであったと気づくのですが、子供時代にこの感覚を持てたということが重要です。
そこで満足できるからです。

反対にこの感覚を持てなかった人は大人になった後もそれを求め続けるのです。
そして親以外の他人からそれを満たしてもらおうとすることもあります。幼児性が残り続けるのです。

しかし大人になってから親が幼児に与えるような愛情を与えてもらえる機会はありませんから満たされません。
そしてちょっとしたことでも自分の不幸さを認知し自己憐憫に陥るのです。

つまり自己憐憫というのは本人も自覚していませんが幼児期に持つことの出来なかった万能感をいつまでも追い求めている状態といえます。

自己憐憫への対処法

自己憐憫が絶対にダメと言っているわけではありません。
自分のことを可哀想と思ってもかまいません。
しかしそれは今の自分に対してではありません。
過去の自分に対してです。

心の中にいる小さな子供

心の中にいる小さな子供(インナーチャイルド)を憐れんでも良いのです。
ただし自己憐憫するだけではなく「もう大丈夫」と言ってあげなければなりません。
これはACを克服するための大切なステップとなり得ます。

持っているものを見る

持っているものに目を向けましょう。
自己憐憫に陥るとはないものばかりに注目してそれを求め続ける行為でもあります。
全てを手に入れた人間などいません。揃ったと思ったらまた新たに欲しいものが出てくるのです。

自分の強さに目を向ける

弱くて可哀想な自分は一人では生きていけないと思っていますか?
それはあなたが生まれてから今日までに身につけた誤った認知のコレクションに過ぎません。
自己憐憫に陥った状態に居心地の良さを感じていると自分の能力に目を向けることが出来なくなります。
自分の強さに目を向けましょう。
強さというのは鋼のメンタルという意味ではありません。
特定の誰かに愛されなかったとしても生きていくことは出来るという当然の能力のことです。

自己憐憫から抜け出すためには環境と能力を冷静に判断する必要があります。

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