自分には価値がないと思っていると恋愛に執着し極端な行動を取る

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あなたは彼氏との関係に不安を感じたり、見捨てられるかもしれないと思ったとき、突飛な行動に出てしまうことはないでしょうか?

自分の生活を犠牲にしたり、彼氏に激しく当たったり、自暴自棄になったりしてないでしょうか?

もし、そのような恋愛スタイルを持っているのなら、その原因は「自分には価値がない」と考えていることにあるのかもしれません。

恋愛で拒絶されると自分の価値の喪失を感じ執着する

人間には「自己重要感を満たしたい」という欲求があります。

分かりやすくいうなら、自分は価値のある人間だと思っていたい、ということです。

この自己重要感は、主に他者からの承認によって満たされます。

逆に、他者からの拒絶を感じると、自分の価値が喪失したような気になるのです。

例えば、恋人から拒絶された時などがそうです。

すると、それを取り戻すために、その関係に執着するのです。

そして、束縛したり、激しく攻撃したりと極端な行動に走ってしまうのです。

また、拒絶されていなくとも、関係が切れるのを予防するために、その前段階から極端なことをすることもあります。(もちろん逆効果となりますが)

このような特徴は、普段から「自分には価値がない」と思っている人ほど、当てはまりやすいといえます。

なぜなら、恋人の些細な言動でも「否定された」と感じやすいからです。

そして、実際に別れた時も、自分の価値の喪失感が大きくなります。

「自分には価値がない」と思っている人ほど恋愛で極端な行動に走る

「自分には価値がない」と思っている人が、恋愛において極端な行動を取りがちということは、ローマ・サピエンツァ大学のフェデリコ・コントゥらの調査でも判明しています。

222人の男女(平均年齢29歳)を対象に「私は尊敬されていないと感じる」「屈辱を感じる」といった質問に、どれだけ同意するかを確認しました。つまり、自分の価値をどう見積もっているかということです。

また、恋愛における心理状態や、行動についても確認しました。

これらの回答を分析したところ「自分は価値がない」と思っている人ほど、パートナーに対し執着的な感情を抱き、友人関係を疎かにしたり、恋人のために家を出たりといった、自己犠牲的な行動を取ることが分かりました。

また、別の222人の男女(平均年齢27.5歳)を対象にした調査では、自分に価値がないと思っている人ほど、相手に不当に侵入しようとすることも分かりました。

不当な侵入とは、他の人と遊ばないように言ったり、SNSのパスワードを共有させようとしたり、携帯を勝手に盗み見ることなどです。

自分に価値がないと思っている人は恋愛において、自分もパートナーも犠牲にするのです。

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自己犠牲は自分を傷つけ、不当な侵入は相手を傷つける

「自分は価値がない」と考え執着することは、一ヶ月後の自己犠牲と不当な侵入の可能性につながることも分かっています。

つまり、相関関係ではなく、因果関係である可能性が高いということです。

人間は幼少期から「愛とケアの対象」と認識されることを求めます。

それによって、自分の価値を感じられるからです。自己重要感が満たされるのです。

逆にいえば、愛されないことは自分の価値の喪失ですから、拒絶を恐れます。

自分は価値がないと思っている人ほど、この恐れが強いのです。そして、拒絶の気配に混乱し、強く愛せば強い愛が返ってくるという勘違いをして、過激な行動に出るのです。

しかし、自己犠牲はあなたの生活やキャリアを破壊します。不当な侵入はパートナーのメンタルに悪影響を及ぼし、うつなどにつながることもあります。

双方にとって大きなリスクがあるのです。

彼氏との関係が不安定になったとき、あなたが激しい行動に出る理由は、自分の価値を取り戻すためです。

しかし、その理由を認識することはできず、本気で愛しているから激しい行動に出るのだと思ってしまうことも多いのです。

不健康な恋愛から抜け出すためには、自分に対する根拠のない低評価を見直す必要があります。

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参考文献:Federico Contu, Molly Ellenberg, et al. (2023). People act extremely toward their amorous partner when they feel insignificant.