褒められるのが苦手な人の心理と自己検証理論

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他人から褒められるのが苦手だったり嫌いという人がいます。あなた自身がそうかもしれません。

これは謙遜などというものではなく気持ち悪いという感覚に近いものです。

そのため恋愛などにおいて自分を否定するような相手に惹かれることがあります。

このような心理は「自己検証理論」によって説明することができます。

自己検証理論とは

自己検証理論とは「人間は自分が認識しているように他者からも見られたいという欲求を持っている」という社会心理学の理論のことです。

アメリカの社会心理学者ウィリアム・スワンが提唱しました。

自分は優秀だと思っている人は他者からもそう思われることを期待しますし、そう扱われることを望みます。それが叶わないと不快感を示すこともあります。

私たちは自分に対する認知をもとに物事を判断しています。この仕事をこなせるだろうか?という判断をするときも自分の能力と相談するのです。

自己評価は生きていくうえで重要な指針となるものです。

そしてそれは常に安定していることが望まれます。つまり他人から異なる認識を提示されると安定が脅かされますから不快に感じるのです。

極度に自己評価が低い人も該当する

自己検証理論は肯定的な認知について当てはまることが多いです。自分はバカだと思っていても他人からそう言われることを期待することは少ないでしょう。

しかし自己評価が極度に低い人の場合は否定的な認知に対しても自己検証理論が該当します。

簡単に言えば自分のことをダメな人間と思っていると他人からもそう思われたいという欲求を持ってしまうということです。だから褒められるのが苦手なのです。

褒めてくれる人と結婚すると離婚率が高くなる

実際の調査でも低い自己評価を持つ人が他人から褒められることで不快感を抱くという事実が判明しています。

例えば恋愛において低い自己評価を持つ人は自分を褒めてくれるような相手と結婚した場合に離婚する確率が高くなります。

自分を否定するようなパートナーといるほうが離婚率は低くなるのです。

昇給すると離職してしまう

これは会社でも同様のことが発生します。

自分は仕事ができると考えている人は思い通りの昇給がされないときに離職率が高くなります。

しかし自分は仕事が出来ないと思っている人では昇給したときのほうが離職率が高いのです。

「アダルトチルドレンに向いている仕事」は嘘だらけ

思っている通りの能力しか発揮できない

自己評価が低い人は自分を否定する相手と一緒にいたほうが幸せか?といったらそんなことはありません。

褒められることで苦手意識や気持ち悪さを感じることはないでしょうが所詮はそれだけです。

離婚率が低いのも幸せだからというよりも「離婚まではしなくても良いかな」という消極的な理由からでしょう。少なくとも私が相談を受けている中での見解はそうです。

そもそも自己評価が低い人というのは物事の捉え方が偏っているだけなのです。能力的には周りとほとんど変わりません。

自分で能力が低いと思っているとそれだけで本来の力が発揮できなくなります。これは各種の実験で分かっていることです。

また無駄に緊張を強いられる場面でも視野が狭くなりいつもなら出来ることが出来なくなります。

モラハラ夫や上司といるとダメな人間になったような気がするかもしれませんが、それは単に環境の影響を受けているだけなのです。

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