一緒に遊びにいくと心身ともに疲れ果ててしまう友達や恋人、職場で会話をしただけでモチベーションが下がる同僚や上司。
中には家族にこういうタイプがいるという人もいるかもしれません。
彼らはエナジーバンパイアと呼ばれる人々です。
一緒にいるだけでこちらの心を消耗させるため縁切りするか適度な距離を持って付き合う必要があります。
そうしなければあなた自身も悲惨な末路を辿ることになってしまうのです。
エナジーバンパイアの特徴
エナジーバンパイアとはその名の通り吸血鬼のように他人のエネルギーを吸い取ってしまう人のことです。
人間であれば誰しも疲れた心を癒されたい、承認欲求を満たされたいという気持ちを持っているのは当然のことです。
しかしエナジーバンパイアはその欲求が強過ぎるという特徴を持っています。
自分の感情を遠慮なくぶつけそれに反応してもらうことに依存しているのです。
このような行為を無意識にやっている人もいれば意図的にやっている人もいます。
エナジーバンパイアの明確な定義はありませんが大まかにいうと以下のように分類できます。
攻撃性が強い
誰かを攻撃して下の立場におくことで相対的に上に立とうとするタイプです。
相手の意見や行動を否定したり、自分の価値観を押し付けてきます。
精神的な弱さを抱えておりそれを認めたくないために誰かをサンドバッグにして、自分は弱くないと確認しているのです。
何をしても否定から入るので職場にいると全体のモチベーションを下げることになります。
悲劇のヒロイン
不幸話をして同情を引こうとします。
その内容は恋愛や家族、仕事と様々ですが共通することはいかに自分が可愛そうな人間かを主張するということです。
悲しそうに話しますが心の中では快感を覚えています。そして本人には現状を解決しようという意思はありません。
不幸でいなければ気にかけてもらえなくなってしまうからです。
ヒロインと言いましたがこのタイプは男性にも存在します。
ナルシスト
髪型を変えたり、いつもと違う服装をしてきたときに必ずそれを話題にしてもらわないと気が済まないタイプがいます。
彼らは異常なほどに承認欲求が強いのです。
定期的に自分が話題の中心に登らなければストレスが溜まってしまいます。
たとえ社交辞令であっても話題にすると一方的に自分語りを初めて相手を消耗させます。
本人には自覚がないことが多いです。
ダークトライアド
心理学では3つの邪悪な性格をまとめて「ダークトライアド」と言います。
具体的にはサイコパス、マキャベリスト、ナルシストです。
ナルシストについてはさきほど説明した通りです。
サイコパスの場合は誰かを陥れたり困らせたりすることそのものを楽しみます。
マキャベリストは自分の利益のために人を陥れます。脅したり罪悪感を抱かせたりして操作しようとすることもあります。
このような特徴を持つ人もエナジーバンパイアとなり得ます。
心の病気・人格障害との関連
エナジーバンパイアは心の病気(精神疾患)として定義されているものではありません。
しかし『Dodging Energy Vampires(エナジーバンパイアをかわす ※未邦訳のため勝手に意訳)』の著者クリスティアーヌ・ノースラップ医師は人格障害の中のクラスターBに属すものを発症している人もいると言っています。
具体的には以下のものがあります。
- 反社会性パーソナリティ障害
- 境界性パーソナリティ障害
- 演技性パーソナリティ障害
- 自己愛性パーソナリティ障害
これらの特徴を持つ人に医師でもない人間が深く関わるとエネルギーを奪われることになります。
エナジーバンパイアと縁切りする方法
あなたがエナジーバンパイアに疲弊させられているからといって「もう二度と関わらないで」と伝えるのは難しいことです。
それが出来れば一番良いのですが反社会性を持つ人間であれば逆ギレされる可能性もあります。
彼らと緑切りするためにはエネルギーを吸い取ることが出来なくなったと思わせる必要があります。
物理的に距離を置く
連絡しない限り会うことのない相手であればそのままフェイドアウトしてしまうのが一番です。
共通の知人なども多く完全に縁切りできないのであれば断る頻度を増やし最終的に関わりをゼロにすることです。
「見捨てられた」などと言ってくることもありますがそれは無視しましょう。
反応は簡潔に
エナジーバンパイアは相手が共感や優しさを示すことで自分の心を充電します。
病んでいるアピールや自己愛に満ちた主張に対して誠実に反応しているといつまでも餌食にされます。
まるで興味がないかのようにあっさりと反応することを繰り返していればやがて他のターゲットに向かいます。
隙を見せない
エナジーバンパイアは全員をターゲットにするわけではありません。コントロールしやすそうな相手をきちんと見極めています。
いつでも真剣に取り合ってしまうということは隙を見せているということです。
職場などで忙しいときに話しかけられたら「後にして」と言える勇気を持ちましょう。それが言えない人が狙われるのです。
パワーストーンやスピリチュアル、占いに頼らない
縁切りというとパワーストーンやスピリチュアル、占いといったものを連想する人がいます。
しかしそういったものでどうにかできるものではありません。
そのような考え方が浮かんでいるということは既にエナジーバンパイアによって吸い尽くされているのです。
そのため脳の前頭葉の働きが鈍くなって判断力が低下しているのかもしれません。
退治・撃退しようなどと思わないこと
エナジーバンパイアの被害に遭った人の中には「退治してやる」とか思う人もいるかもしれません。
自分が相手の呪縛から抜け出したときに仕返ししてやりたいという怒りが芽生えるのはおかしなことではありません。
しかしあなたが私のような仕事をしていてサンプルとして反応を見たいとか、精神的に強い自信があるとかでもない限りはおすすめしません。
退治しようとすると相手のエナジーバンパイアぶりに拍車がかかって他の人に迷惑がかかる可能性があります。
またあなた自身の悪い噂を流されたりと泥仕合の様相を呈することになりかねないからです。
その過程を楽しめるという人でもない限りは少しずつ距離を置くというのが一番の対処法です。
退治したとしても本人の気質が変化するわけではありませんので新たな被害者が生まれることに変わりはないのです。
同様にあからさまな無視もよくありません。あくまでさり気なく関係を終わらせるのです。
エナジーバンパイアとあなたの末路
エナジーバンパイアもそれを切れないあなたの末路も危険です。
エナジーバンパイアの末路
エナジーバンパイアは自分で自覚しない限りは変わることはありません。パーソナリティー障害も抱えていればその克服も必要でしょう。
そして年齢を重ねるごとにその特徴が顕著となり周囲から人が離れていきます。
若いうちは付き合っていてくれた人も家族が出来たりすることで本当に優先すべきものが分かるからです。
エナジーバンパイアの末路は悲惨です。
結婚をしたとしても家族はうまくいきませんが他に依存する相手もいませんから疎まれながら暮らしていくのです。
それを会社や他のコミュニティで発散することもあります。
つまり自分の関係する場所すべてに負のエネルギーを撒き散らすのです。
体力のあるうちはまだ良いですが最後に力を失ったときに面倒臭い年寄りとして孤独になるのです。
縁切りできないあなたの末路
またあなたがエナジーバンパイアと縁切りできないという場合も注意が必要です。
単に気が弱いとか優しいというだけの理由ではないかもしれません。
エナジーバンパイアとそれを切れない人の間には一種の共依存状態が出来上がっていることもあるのです。
一緒にいると心身ともに疲れると分かっているのに縁切りできないということはあなたも心のどこかでは相手を求めているのです。
共依存を表す言葉に「必要とされることを必要とする」というものがありますがまさにこの状態なのです。
こうなってしまうのはあなた自身が向き合いたくない問題を抱えているからかもしれません。
それを克服しないといつまでもまともな人と付き合うことが出来なくなってしまいます。
毎度のようにエナジーバンパイアのターゲットにされそれを切ることが出来ないという人は自分の内面と向き合う必要があります。
そうでないとあなた自身も悲惨な末路を辿ることになってしまうかもしれません。