家族全員が嫌な思いをしないように慰め役をするアダルトチルドレン(AC)をプラケーターと言います。
一見すると精神的に安定した強い子供に見えますが一部の感情が欠落したまま大人になってしまうことがあります。
家族の気持ちを優先
プラケーターは父親の暴力や浮気で傷ついた母親を慰め愚痴を聞いたり相談に乗ったりします。
時には家族の重要な秘密を打ち明けられ大人が決めるべきことを決めたりもします。
傷ついた家族を慰めるだけではなく怒りを爆発させた家族のなだめ役もします。
家族全員が嫌な思いをしないように調整するのです。
そしていつも自分のことは後回しにします。
プラケーターは誰か一人でも不快な感情を持っている人がいればすぐに気づきます。
この敏感さは生まれ持ったものでもあり機能不全家族の中でより研ぎ澄まされたものでもあります。
この空気を読みすぎる能力は大人になった後も残り常に周囲の機嫌に気を使うようになります。
辛い自分の感情を見ないために他人の感情に視点を移しているとも言えます。
顕在意識では頼られることに満足
プラケーターは大人になってからも自分の欲求を出すことは少ないです。
家族のことが心配で自分の都合を優先することができないのです。
そのせいで自分の夢や幸せを諦めることもあります。
また家族に求められたのと同じように友達や同僚から求められます。
周囲の人間からはとても強くて面倒見のいい人と思われやすいのです。
機能不全の家庭で育ったなどとは思われません。
そのような評判に本人も顕在意識では満足していることもあります。
感情の欠落
機能不全家族における親からの「あなただけが頼り」というセリフは子供にプレッシャーとなります。
どんなに辛くても感情を表出してはいけないという気持ちになるのです。
そして無理矢理にでも心を成長させようとするのです。
もちろん不適切な心の成長の仕方になりますから感情が欠落したまま大人になることがあります。
特に怒りの感情が湧きにくいことが多いです。
怒るべき場面で無意識に抑圧してしまうのです。
とはいえ本当にそのような感情がないわけではありませんから心の底に溜まり続けるのです。
それが精神のバランスを崩すことにつながってしまいます。