スマホが鳴った気がする現象(幻想振動症候群)と愛着障害・依存症の関係

スマホが鳴った気がする現象(幻想振動症候群)と愛着障害・依存症の関係

実際には着信がないのに「スマホが鳴った気がする」という体験は珍しいことではありません。

彼氏からのラインや電話を待っているとき、SNSからの通知などを期待しているときほど感じやすいものです。
しかしその頻度が高過ぎると問題かもしれません。

これらの現象は幻想振動症候群と呼ばれ、愛着障害や依存との相関がいくつかの研究によって指摘されています。

幻想振動症候群とは

幻想振動症候群とは着信がないのにスマホが鳴ったり振動したという錯覚を覚える現象です。
英語でファントム・バイブレーション・シンドロームと呼ばれることもあります。

(※厳密に分類すると鳴ったと感じるのは「ファントム・リンギング・シンドローム」となります)

スマホがポケットの中でズレ動いたのをバイブレーションと勘違いしたり、お風呂に入っているときに聞こえる音を着信音と空耳するため起こる現象です。

大脳皮質への感覚入力をスマホの着信と錯覚しているのです。

実際には違うのに「スマホが鳴った気がする」と感じたことのある人は非常に多いです。
アメリカの大学で行われた調査では8割から9割の人がこの体験をしています。

頻度は人によって異なります。
経験や期待、心理状態などの要因が信号検出する際の閾値に影響すると考えられています。

つまり「彼氏はラインしてくれるかな?」「電話がきたら絶対に逃さないようにしなくちゃ」と思っている人ほど幻想の鳴動を感じやすくなるのです。

愛着障害・依存症傾向のある人ほど感じやすい

私のところにはアダルトチルドレン恋愛依存症と呼ばれる愛着の問題を抱えている人が多く相談に訪れます。

そしてこのタイプの人たちはスマホが鳴っていないのに鳴った気がすると感じる頻度が高いです。
イスを引く音や振動さえスマホの着信と勘違いします。

常に恋人や依存の対象との結びつきを求めているので感覚が敏感になっているのです。
どんな刺激でも着信通知と知覚しやすい状態なのです。

一流のボクサーほど対戦相手の些細な体の動きに反応しやすくなるといいますがそれと同じような状態になっているのです。

ミシガン大学のダニエル・J・クルーガー博士の研究でも愛着障害と幻想振動症候群に有意な相関があることが分かっています。
また感情の安定性が低い人ほど頻度が高くなるというデータもあります。

カリフォルニア州立大学のキャスリン・ジュエル・ショーによればストレスや問題のあるスマホの使い方も影響することが分かっています。

頻繁にスマホが鳴った気がすると錯覚する人は依存心や孤独感が強まっているのかもしれません。

【注意】「幻想振動症候群」は正式な病名ではありません。

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