不安型愛着障害とは

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自分に自信が持てず拒絶されることに怯えているのが不安型愛着障害です。

恋愛中も常に「見捨てられるのでは」という不安がつきまといます。

一人でいることが苦手で生きていけないような恐怖に襲われることもあります。

原因として虐待や離別、一貫性のない親の態度などが挙げられます。

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嫌われるのが怖いので人の顔色ばかりうかがう

不安型愛着障害の人が恐れていることは人から嫌われることです。

嫌われると攻撃されたりひとりぼっちにされてしまうからです。

そうならないようにするため常に他人の顔色をうかがいながら愛想よく振舞います。

不安型愛着障害の人は何か頼まれたときに断るのが苦手ですがこれも嫌われたくないためです。

それほど仲良くない人や店員さんなどが相手でも気を使い過ぎるのです。

しかしこのような行動を取っていても近づいてくるのは自分を利用しようとする人ばかりです。

それでも側にいてくれるだけでその人から離れられなくなるのです。

他人の顔色に敏感ではありますが勘違いも多いです。

相手は何とも思っていないのに嫌われたとか怒っていると判断して不安になってしまうこともあります。

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恋愛中は見捨てられ不安が強くなる

一般的には恋人ができると心が満たされる人が多いです。

とくに恋愛の初期段階においてはドキドキして楽しい期間です。

しかし不安型愛着障害の人は恋人が出来る嬉しさと同時に不安も芽生えます。

この楽しい時間はいつまでも続かないのではないか?

やがて嫌われて見捨てられるのではないか?という思いを抱くのです。

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不安型愛着障害の人は自分の価値を低く見積もっているため見捨てられ不安が強いのですが恋愛中はその程度がより強化されます。

恋人が少し待ち合わせに遅れただけでも「一生会えなくなるのでは?」と考えてしまいます。

連絡がつかなければ「自然消滅を狙っているのでは?」「浮気しているのでは?」と心配になります。

自分の期待する愛情表現をしてもらえないと常に不安を抱えてしまうのです。

不安型愛着障害の人は恋に落ちやすいという特徴も持っています。

寂しさを埋めてくれる人が現れるとその満たされた感覚を恋愛感情と思い込んでしまうこともあります。

そのため恋人選びに失敗することが多いです。

まともな相手と付き合えている人は運が良いと言えますがそれでも見捨てられ不安は募ります。

相手の対応が誠実かどうかは関係ないのです。

些細な言動でも大袈裟にとらえてネガティブに考えてしまうのが不安型愛着障害の人の恋愛スタイルです。

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感情が爆発することもある

不安型愛着障害でも意見が主張できないというわけではありません。

期待する愛情を得らていないと思うと不安だけでなく不満も募ります。

自分のことを愛してくれているのかと何度も確認してしまうことがあります。

最初のうちは相手もそれに応えてくれますがやがて負担に感じるようになります。するとまともに取り合ってくれなくなります。

そのとき感情が爆発して八つ当たりしてしまうこともあるのです。暴言や暴力に訴えることもあります。

また別れた後で復讐心が芽生えることもあります。好きだけれど壊してやりたいという矛盾した感情を抱くこともあるのです。

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不安型愛着障害の原因

不安型愛着障害の原因は虐待や離別、一貫性のない親の態度などが考えられます。

虐待

子供にとって守ってくれるはずの存在である親から虐待されることは生存の危機です。

「相手を怒らせたり嫌われたりすると生きていけないかもしれない」という感覚が心に深く刻み込まれます。

それが大人になっても残り続けると不安型愛着障害となり嫌われることを過度に恐れるようになります。

相手の気分を害してしまったら危険な目に遭うと心の奥底で思い込んでいるからです。

態度がコロコロ変わる親

虐待というほどでなくとも優しいときと怖いときの差が激しい親に育てられると不安型愛着障害になることがあります。

このような親は同じことをしても怒るときと褒めるときがあります。基準が明確ではないのです。なぜなら親の機嫌によって決まることだからです。

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判断材料は親の表情や言動くらいです。子供は怒鳴られないようにと必死で親の表情を読み取ろうとします。

その癖が抜けないと他人の顔色ばかりうかがうようになります。シグナルを見逃してしまったら攻撃されてしまうと恐れているのです。

表情に敏感でも読み間違うことがある理由の1つは親の行動に一貫性がなかったからです。

悪い方に考えておいたほうが間違っていたとしても傷が小さく済むと考えているのです。

安全基地との離別

虐待同様に親の存在そのものがなくなってしまうことも子供にとっては危機です。

死別や離婚、蒸発によって安全基地である親を失うと愛情を補給できなくなり不安が強まります。

この感覚は子供にとって絶望的なものです。できることなら二度とこのような感覚は味わいたくないと思います。

不安型愛着障害の人が見捨てられることを恐れる理由の1つはこの絶望感が甦ってしまうことにあります。

不安型愛着障害は一人で生きられる年齢になっても子供時代に刷り込まれた「見捨てられると生きていけない」という恐怖が心の深層に残り続けている状態ともいえます。

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