恋愛が辛いという人に「恋愛以外の生きがいをみつけましょう」といっても他のことに興味が持てないことのほうが多いです。
しかしこれは興味が持てないのではなくそう思い込んでいるだけなのです。
恋愛以外のことに向けるエネルギーを残していないともいえます。
恋愛以外では満たされないという思い込み
恋愛で辛い思いをしている人の多くはパートナーからのみ心理的充足を得ようとしています。
それ以外では自分が満たされることはないと信じ込んでいるともいえます。
相談に来る人に対して恋愛以外のことにも目を向けるようにアドバイスしても無駄であることのほうが多いです。
強い信念を持ってしまっている人を変化させるのは簡単なことではありません。特にそれが過去のトラウマなどに原因がある場合は余計にです。
恋愛以外のことを考えようとするエネルギーすら持っていません。というよりも全てを恋愛に向けたがるので他に向ける分が残っていないともいえます。
仮に何か他のことをしてみても最初から「どうせ無理」という意識が強過ぎるためその通りになってしまうのです。
しかし信じて最初の一歩を踏み出してみるとそこから新たな満足を得ることができます。そして彼氏や夫に対する冷静な評価ができるようにもなります。
恋愛以外の生きがいがある人はパートナーを冷静に評価する
恋愛以外のことが充実している人はパートナーに対して過度な期待をしません。
シラキュース大学の研究者が恋愛関係にある人々が恋人以外とのつながりを持っている場合にどのような認識を持つか調べました。
それによると家族や友人、趣味や仕事といったものから心理的充足を得ている人たちは恋人に対する評価は低い傾向にあることが分かりました。
このとき恋人がどれだけ自分に愛情を注いでいるかどうかは影響しませんでした。
またそうでない人たちと比べて恋愛以外のことに対する評価は高くなります。
恋愛を人生の数あるオプションの中の一つという捉え方をしている人は恋人に執着することはありません。
1人でも幸せな人同士が一緒になるからより幸せになれるのです。
自分の幸せを他人に任せている人間には健全な精神を持った人は寄ってきません。
恋愛に向けているエネルギーをほんの少しでも他に向けると今の辛い気持ちを緩和できるかもしれません。
まずは「恋愛以外の生きがいはない」という思い込みを捨てたほうが良いです。
参考文献:Laura V. Machia, et al. (2019). The Diverging Effects of Need Fulfillment Obtained from Within and Outside of a Romantic Relationship.