コミットメント恐怖症とは?人と深く付き合うことを恐れる人々

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コミットメント恐怖症とは他人との深い関係を恐れる特性のことです。コミットメントフォビアと呼ばれることもあります。

恋人に対してだけではなく、同性の友人に対しても同様の反応を示します。

精神医学上の診断マニュアルに定義されているものではありませんが、海外の論文などではときどき出てくる言葉です。

男女ともに見られる傾向ですが、男性により多いとされています。

コミットメント恐怖症の特徴

コミットメント恐怖症の人は対人関係において以下のような特徴を持っています。

恋人と長続きしない

コミットメント恐怖症の人は彼氏・彼女という関係になってもすぐに別れてしまいます。
長く付き合うことによって関係が深くなることを恐れるからです。
長くても数ヶ月、短いと数週間から数日で別れてしまうという人が多いです。

関係を曖昧にしたがる

関係が長く続かないと説明しましたが恋人同士という関係を認めているだけ本人としては頑張っているほうかもしれません。
コミットメンント恐怖症の人は関係を明確にすることを嫌います。
デートをしたり体の関係を持っても「私たちってどういう関係」と確認するとハッキリと答えてくれないことが多いです。
その確認をされること自体が負担になるのです。

性的に奔放

コミットメント恐怖症だからといって完全に他人をシャットアウトしているわけではありません。
心のどこかではつながりを求めているのです。
その結果として不特定多数の相手とワンナイトラブ(一晩だけの関係)ばかりを繰り返す人もいます。

感情が読めない

コミットメント恐怖症の人が何を考えているのか推測することは難しいです。
昨日はたっぷりと愛情を表現してくれたかと思うと、今日は全く反対のことを言ってきたりします。
本人の中でも様々な感情が渦巻き、今度の相手こそはきちんとした関係を築けると思っても次の日になるとやぱり無理だと思ってしまうこともあるのです。
もちろんセックスをするための手段として「好き」とか「愛している」と言う可能性もあります。

遠い未来の予定が決まっていることを嫌う

一週間から一ヵ月以上も先の予定が決まるとその日までそのことを考えて負担に感じてしまいます。
そのため先の約束をすることを嫌います。
遠い未来の予定を確認しても曖昧にされることが多いです。良くても「行けたらいく」という返答がくるくらいです。
そして自分から誰かを誘うときも前日や当日に急に誘うことが多いです。

親友と呼べる相手がいない

コミットメント恐怖症の人が避けるのは恋愛対象となる異性だけではありません。
同性の友人に対しても同様です。
そのため知り合いは多いけれど、親友と呼べる相手はいないという人が多いです。
自分の全てをさらけ出すことに恐怖を抱いているため同性とも深い関係になりにくいのです。

⇒⇒人を好きになったことがない人の心理と原因

コミットメント恐怖症の原因

コミットメント恐怖症の原因は回避依存症アダルトチルドレンと同様に愛着の問題とされることが多いです。
子供時代の親との関係が成長後の人間関係にも影響を与えているということです。

幼児期はそのニーズの全てを自分に代わり親が満たしてくれます。
食事、排泄の世話だけではなく愛情を注ぐという行為も大切です。
これらのニーズが満たされないまま大人になるとその欲求をいつまでも持ち続けます。

するとお互いが独立した大人として付き合うことが出来なくなります。
本人も気づかないうちに「大人と子供」の関係を求めてしまうことがあるのです。

あなたの彼氏がコミットメント恐怖症の場合には子供だと思って見ると納得できる特徴が多いはずです。

イスラエルのテルアビブ大学の調査でも子供が将来、コミットメントを避けるようになる原因の一つとして無関心な親や押し付けがましい親が挙げられています。

コミットメント恐怖症の克服

コミットメント恐怖症は本人が変化を受け入れることで克服できることもあるとされています。

それほど深刻でない場合には本人がそれを自覚したり周囲の人間のサポート、同じような悩みを抱える人との交流によって改善することがあります。

重度の場合にはカウンセリングなどが有効と考えられています。

ただしカウンセリングが必要なレベルのコミットメント恐怖症の人が自ら足を運ぶことは少ないように思います。
(※カウンセリングに通ったからといって必ずしも克服できるとも限りません)

認知の歪みを修正するための認知療法等が有効になる場合もあります。

参考文献:Dekel Sharon, Farber Barry. (2012). Models of Intimacy of Securely and Avoidantly Attached Young Adults: A Narrative Approach

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