回避依存症者は、仕事や趣味に熱中して、恋人を放っておくことがあります。
彼らが何かに熱中する理由は「力を求めるため」「自分の問題と向き合わないため」といくつか考えられます。
中でも多いのは、恋人よりも優先すべきものがある、というアピールをして支配するため、というものです。
「仕事よりも君の方が下の立場だよ」ということで主導権を握るのです。
他に熱中することで恋人を支配する
回避依存症者が、仕事や趣味に熱中することで、恋人を支配することがあります。
恋人が「もっと時間を作って欲しい」といっても、仕事や大切な趣味があると言って断るのです。
それが相手にとって大切なものであると言われてしまった恋人は、それ以上求めることが出来なくなります。
自分の都合によって、恋人の願いを断るという行為は大きな意味を持ちます。今後の支配権を握ることが出来るからです。
また「自分にとって最も大切なものは仕事である」と伝えることによって、序列を作ることが出来ます。

1番が仕事で2番が自分、3番が恋人という暗黙の序列をつくることができるのです。
優先すべきものがあるのだから、君を優先しないのは当然だ、という態度が取れます。
すると、恋人はそれ以上は踏み込むことが出来なくなります。
この距離を作っておくことによって、何か問題が起こったときも逃げ出すことが出来ますし、面倒なことを恋人に押し付けることが出来るのです。
回避依存症者はこのことを感覚的に知っているので、趣味や仕事に没頭しているということを主張するのです。
支配されないために力を求める
回避依存症者と付き合っている女性のカウンセリングをしているときに、彼氏はどんな人か聞くと優秀な人であることが少なくありません。(もちろん真逆もいます)
会社経営者や一流企業勤務、専門職など社会的地位の高い職業に就いていることがあるのです。
このタイプの回避依存症者は、力を求めたがるのです。それは地位、権力お金など多岐に渡ります。
なぜ力を求めるのでしょうか?
それは支配されないためです。
回避依存症者は他者から支配されると、精神が疲弊してしまいます。
だから、支配されないために力をつけて、支配する側に回るのです。

誰かの上に立つことによる喜びを感じていることもありますが、それは支配されない安心感の裏返しの場合もあります。
また、コンプレックスを解消するために、力を求めることもあります。
育ちや学歴にコンプレックスを抱えている人は、自分の力で地位やお金を得ることで、それを解消しようとします。
この場合は、力を得ただけでは納得できず、他者を従わせたり他者からの賞賛を得ることも必要とします。
自分の問題と向き合いたくない
恋愛依存症の女性が、自分の問題と向き合いたくない時は、問題のある恋人を求めることが多いです。
恋人の問題によって、自分の問題から目を背けることが出来るからです。
回避依存症者が、自分の問題と向き合いたくないときは、仕事や趣味に没頭することがあります。
自分のことを考える暇もないくらいに、仕事や趣味の予定を入れることで、感情の起伏を起こさないようにするのです。
また、回避依存症者の中には生きがいを、仕事や趣味で獲得しようとする人もいます。
しかし、その獲得に失敗すると、引きこもってしまうこともあります。彼らの熱中の仕方は脆さをはらんでいるのです。
熱中しているフリでもモテる
恋愛に興味なさそうに、他のことに一生懸命になっている男性に惹かれやすいという女性は多いです。
回避依存症者はそのことを知っています。
そのため、それほど熱中していなかったとしても、熱中しているフリをすることがあります。飲みの席でやたらと、将来の夢を語ったりするのです。
そして、一部の女性はそういった姿に惹かれてしまいます。
その男性が本当に実力があるのか?などという疑いは挟みません。自分もその夢を応援してあげよう、などと考えてしまうことさえあります。
貢いでしまうタイプの恋愛依存症者によくあるパターンです。このパターンに陥ると時間、お金、気力の全てを奪われてしまいます。
何かに熱中している男性は、格好良く見えるかもしれません。
しかし、それが健全なものであるかは、しっかりと判断しなければなりません。