不安型は心の浮気を許さず、回避型は体の浮気を許さない!愛着スタイルによる違い

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「男性は体の浮気を許さず、女性は心の浮気を許さない」と言われることがあります。

これは子供が生まれた時のリスクが男女で異なることが理由とされています。

男性の場合はパートナーが浮気相手とセックスをすると、生まれてきた子供が本当に自分の子供か分からなくなります。他人の子供を育てることになるリスクがあるのです。

女性の場合はパートナーが浮気相手に心を奪われてしまうと、妊娠中や出産後に見捨てられる可能性があります。すると生活できなくなってしまうリスクがあるのです。

これらの説は「親の投資モデル」と呼ばれることもありますが、これが浮気の許容の違いにつながると進化生物学などではいわれます。

しかし、アンケートを取ると、体の浮気を許さない男性と、心の浮気を許さない男性の差はそれほど大きくならないことがあります。

男性の中にも心の浮気のほうが許せないというタイプがけっこうな割合で存在するのです。

なぜこのようなことになるのでしょうか?

その理由は愛着スタイルの違いによって説明できるかもしれません。

女性の75.7%は心の浮気を苦痛に感じる

ペンシルバニア州立大学のケネス・レビー博士らの調査があります。

この調査では18歳から55歳までの男女416人を対象に、愛着スタイルと浮気のダメージを調べました。

これらの分析からまず分かったことは、男性は体の浮気をされることを苦痛に感じる割合が高く(53.5%)、女性は心の浮気を苦痛に感じる割合が高い(75.7%)ということです。

「男性は体の浮気を許さず、女性は心の浮気を許さない」と矛盾しませんね。

しかし、男性も46.5%は心の浮気のほうを苦痛に感じていることを考えると、男性というだけで体の浮気を許さないとは言えない気もします。

そこで愛着スタイルによる違いを見てましょう。

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愛着スタイルによる違い

この調査では愛着スタイルを以下の4パターンに分類しています。

  • Secure(安定型)
  • Fearful(おそれ型)
  • Preoccupied(不安型)
  • Dismissing(回避型)

それぞれのスタイルによって、浮気されたときの苦痛の感じ方に差があることが分かりました。

まず、安定型、おそれ型、不安型は心の浮気を苦痛に感じる割合が高くなりました。(それぞれ77.3%、73.1%、75.9%)

そして、4つの愛着スタイルの中で唯一、回避型のみが体の浮気を苦痛に感じる割合が高かったのです。(64.8%)

この割合は男性だけに限定するとさらに高くなります。回避型の男性はほとんどが体の浮気を苦痛に感じるのです。

また、女性よりも男性のほうが回避型の愛着スタイルを持っている割合が高いことも分かっています。(これは当方に相談に来る人たちを見ていても実感としてあります)

これによって男性のほうが体の浮気を許せない人が多くなっている可能性があるのです。

恐れ回避型と復縁できるパターン

なぜ回避型は体の浮気を恐れるのか

なぜ愛着スタイルによって苦痛を感じる浮気のパターンに違いが出るのでしょうか?

不安型の場合は常に見捨てられ不安を抱えているため、心が離れることを恐れるということは理解しやすいと思います。

一方で回避型の場合は少し複雑です。

回避型は感情的な親密さを避け、双方の独立を求めます。そのため恋人が他の人に感情を向けても、不安にならないのです。むしろ負担が減るくらいに考える可能性さえあります。

しかし、性的な結びつきは求めています。というよりもそれだけが唯一の結びつきであるパターンもあります。

つまり、体の浮気をされるとそのたった一つの結びつきさえ失われてしまうため脅威に感じるということです。

回避型と付き合っているという女性から「こちらの気持ちに全く興味がなさそうだけど、セックスだけはしたがるんです」という話をよく聞きますが、こういった理由が隠されているのです。

参考文献:Levy KN, Kelly KM. Sex differences in jealousy: a contribution from attachment theory. Psychol Sci. 2010 Feb;21(2):168-73.

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