回避依存症の彼氏を安心させるためには束縛や支配、要求、詮索などをしないことを信じてもらわなければなりません。
またこれらと対極にある「見捨てない」ということもです。
しかしそれを言葉で伝えたとしても信じてはもらえないものです。
なぜなら彼らはちょっとした言動からでも「追いつめようとしているのではないか?」と捉える傾向があるからです。
もっと根本的な部分から克服しなければならないのです。そしてそれには手間と時間がかかります。
あなたが何かをした瞬間から彼氏が安心するようなことがあったとしたらそもそも回避依存症ではなかったとさえ言えます。それだけ大変なことなのです。
※今回の内容は脱走者タイプの回避依存症に特に当てはまるものだと思います。
最初の頃は一緒にいるのは安心しているからではない
回避依存症の彼氏でも出会ったばかりの頃は連絡も取れたし会うこともできることが多いです。しかししばらくするとその頻度も落ちてきて距離ができてしまいます。
すると女性の側は「自分が接し方を間違えたからだ」と思いがちです。
特に彼氏と付き合った後に回避依存症という言葉を知った人の場合は後悔が大きいです。
色々と調べた後で「最初から回避依存症の恋愛の特徴を知っていればうまくいっていたのではないか?」と思うのです。
しかしあなたが事前にあらゆる情報を知っていたとしても結果は同じです。一か月で音信不通になるところを一か月半に延ばせるくらいではないでしょうか。
回避依存症の彼氏が初期段階において逃げ出さないのは安心しているからではありません。
「今度の彼女は大丈夫そうだ」という錯覚にも似た期待をするからです。
そのような期待(というより勘違い)を持てる相手にしか近づきません。そしてその錯覚は長くは続かないのです。
彼女のちょっとした振る舞いに違和感を覚えると「もうダメだ」と考えてしまいます。
「追いつめられる」「見捨てられる」など感じ方は人によって様々ですが不安が大きくなります。
そして逃げ出してしまうのです。
回避依存症を安心させるには
回避依存症の彼氏を安心させるためには束縛も要求もせずに自由にさせること、コントロールしないこと、息苦しくさせないことなどを信じてもらわなければなりません。
もちろん見捨てないということもです。
そのためにはどうすれば良いのでしょうか?
言葉で伝えると「追い詰めようとしている」と認知される
言葉で言っても納得してもらえないでしょう。そういった宣言をされること自体を重荷と感じてしまうこともあります。
あなたが恋愛依存症だったとしたらどんなに取り繕ったとしても脱走者タイプの回避依存症者は不安になって逃げ出すでしょう。
では恋愛依存症でない女性と付き合ったらどうでしょうか?
この場合も逃げ出してしまうのです。
なぜなら回避依存症の彼氏は相手の意図に関係なく「追いつめようとしている」と捉えてしまいがちだからです。
(関連記事:回避依存症の彼氏に追わせるためにやってはいけないこと)
回避依存症の認知を変える
回避依存症の彼氏に安心できる関係なのだと信じてもらうにはこの認知を変えてもらわなければなりません。
「来週はいつが空いている」と聞いた時に「俺のスケジュールを把握して束縛しようとしているな」と考えてしまうクセを変えてもらう必要があります。
そのためには本人が自分の状態を認識して変わるための行動をとらなければなりません。
凍った心を解かし思考の癖を変える必要があります。それには長い時間がかかります。
あなたにできること
そのためにあなたができることは彼氏の行動を促すことです。
「あなたは過去に捕われているせいで不安なのかもしれない。でもそれは克服できる」ということを彼氏の性格に合わせた言い方で伝えるのです。
そのままの直接的な表現になることはありません。また「それまで待っている」等のセリフも言ってはいけません。
自分の部屋の本棚にさり気なく関連する本を置いておくだけでもきっかけになるかもしれません。(ただし本人が回避依存症ということに気がついている場合は逆効果になります)
この方法は最適な方法とは言えません。最もマシな方法なのです。他にはないのです。
ですからそれによって逃げ出されてしまうこともあるでしょう。こればかりはタイミングと運としか言いようがないのです。
カウンセリングに来ている人でさえ途中から来なくなってしまうことがあるのです。
本人が変わる必要がある
しかし彼氏が動かなければいつまでも二人の関係は前に進みません。あなた自身が潰れてしまうこともあるでしょう。
あなたがどんな対応をしても回避依存症の本人が変わらなければ心から安心させることはできないのです。
あなたが何かしたからといってその瞬間から安心させることができたとしたらその彼氏は最初から回避依存症ではなかったということです。
また安心させることと、心を開いてもらうことは別のことだということも知っておく必要があります。
本気で一生を共にしたいと思っている相手でないなら身を引く
さきほども説明したように回避依存症の人を安心させるためには手間と時間がかかります。
その間に安全基地としての役割を果たしてくれるパートナーがいたほうが良いこともあります。
あなたがその役割を果たしたいと思うかもしれません。しかしその前に冷静に考えてみてください。
あなたは今の彼氏と本気で一生一緒にいたいと思っていますか?
恋愛中は判断力が鈍る
一時的に燃え上がっている恋愛感情によって冷静な判断力を欠いているのではないでしょうか?
人間の脳は恋愛中は判断を司る前頭前野の活動が鈍ると言われています。
どんなことがあっても絶対に一緒にいるという覚悟を持っていないなら身を引いた方が良いでしょう。
回避依存症の人が本当に安心できるまでサポートするのは簡単なことではないのです。
(関連記事:回避依存症の彼氏の別れた後の心理とは)
どんなに愛していても気持ちは冷める
どんなに愛していても会わなければ少しずつ気持ちが落ち着いていくものです。
人の脳はそういうメカニズムになっているからです。
何年も引きずるとしたら恋愛感情ではなく別の原因があると考えられます。
また回避依存症のパートナーに執着する人は自分自身にも克服すべき問題があることが多いです。
なぜあなたは今こんなにも一生懸命に彼氏のために調べ物をしているのか考えてみてください。