あなたがお金持ちになりたいと考えているのなら人の良い部分を見る習慣をつけましょう。
なぜなら他人の批判ばかりする人の末路は最悪なものになるからです。
まず年収が低くなります。それだけではなく認知症のリスクも高くなります。
批判ばかりする人は自らチャンスを失っている
ドイツ・ケルン大学のオルガ・スタブロワ博士が41カ国を対象に性格傾向と収入について調べた研究があります。
それによると他人の批判ばかりする人はそうでない人と比べて収入が低い傾向にあることが分かりました。
性格と収入の相関の強さは国によって異なりました。
批判的な人の収入が低い国
殺人率が低く他者への思いやりが強いとされる国ほど批判的な人の収入は低い傾向にありました。当然ですが日本もこのグループです。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
それは批判ばかりする人はチャンスを逃してしまうからです。
目の前に良い仕事や協力者が現れても悪いところばかり論って取り掛かろうとしません。
またそのような性格の人は他人から大切にされませんから良い情報も入ってきません。
それによって儲けのチャンスを失ってしまい低い収入になるという末路です。
批判的な人の収入が低くなかった国
反対に批判ばかりする人の収入が低くはなかった国というのもあります。
他人を蔑むことにそれほど抵抗がなく殺人率も高い国でした。
これらの国では批判的態度を持つことが何らかの資産獲得機会に恵まれるからかもしれません。
利他的行動を取っているとカモにされてしまう可能性もあります。
もちろんこの実験で分かることは因果関係ではなく相関関係ですから上記の原因を断定することはできません。
もしかしたら収入が低いために性格が歪んでしまい常に批判ばかりするようになった可能性もあります。
とはいえ日本のような安全な国では批判的な態度の人よりも他人の良い部分を見る習慣のある人のほうがチャンスに恵まれやすいといえるでしょう。
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批判ばかりする人は認知症のリスクも高い
批判ばかりする人の末路は収入が低くなるだけではありません。
認知症になるリスクも高いと言われています。
批判の度合いが高い人は認知症のリスクが3倍
東フィンランド大学のアンナ・マイジャ・トルパネン博士らのグループは平均年齢71歳の1449人について調査しました。
その中で他人や社会に対する批判の度合いを測る質問と認知症のテストを行いました。
質問内容には「他人を信用しないほうが安全か?」「出世のために手段を選ばないか?」などの項目がありました。
その結果、他者に対する批判的な人はそうでない人と比べて認知症のリスクが3倍も高いことが分かったのです。
批判的な行動が脳に損傷を与えている
具体的には批判的な164人のうち14人が認知症を発症したのに対し、そうでない人は212人のうち9人が発症しました。
これは血圧や喫煙習慣など他の条件を操作した後の数字です。
批判的な行動が脳に損傷を与えていることがその原因と考えられています。
年収を上げ認知症のリスクを減らすためには批判をやめ人の良いところを見る習慣をつくることから始めたほうが良いかもしれません。
参考文献
Stavrova O, Ehlebracht D, (2016), Cynical beliefs about human nature and income: Longitudinal and cross-cultural analyses.
Elisa Neuvonen, Anna-Maija Tolppanen, et al,(2014)Late-life cynical distrust, risk of incident dementia, and mortality in a population-based cohort.