
恋愛依存症のカウンセリングをしている中で気をつけていることがあります。
それは相手が隠しているトラウマや短所にカウンセリング中に気づいたときの伝え方です。
人間というのは自分が隠したい弱点を指摘されると恐怖と尊敬を同時に抱いてしまうことがあります。「この人は何でもお見通しだ」と錯覚してしまうのです。
そうするとカウンセリングに依存してしまうことがあります。場合によっては転移が起こりカウンセラーに対して恋愛感情を抱いてしまうことさえあります。
カウンセリングに来るということは自分のことを包み隠さずに話そうとしているということです。
仮に「このトラウマだけは隠しておきたいので秘密にしておこう」と思っても出てしまうものです。それはカウンセラーでなくても分かります。
特に恋愛・家族・仕事の話をしているときは分かりやすいサインが出ます。初対面で分かることもあります。
なので「あなたのこういう反応を見てこういう不安があるように思えたのですが……」と相談者から出した情報によって分かったのだということを伝えるようにしています。
それでもハッとしてしまう人はいます。しかしそれは見通したのではなく観察しただけなのです。誰でも出来ることです。
しかし恋愛依存症に陥っているときやもともと不安を抱えている人というのはそれを指摘されることで相手を崇拝してしまうのです。カルト宗教がよく使うテクニックでもあるのです。
隠しているトラウマを指摘されたからといって相手を特別な人だと思ってはいけません。
あなたがサインを発しているだけなのです。