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恋愛依存症とは

恋愛依存症とは

恋愛依存症とは精神や生活に支障をきたすほどに恋人との関係にのめり込んでいる状態です。

ここで説明するのは私がカウンセリングを行ってきた中で多くの人に共通する特徴を心理学の専門書や論文と照らし合わせながら定義したものです。

典型的な特徴

恋愛依存症の特徴は複数ありますが多くの人に表れるものについて説明します。

診断用のチェックリストやテストではありませんからいくつ該当したかを気にする必要はありません。

1つだけしか当てはまらない人もいれば複数に当てはまる人もいます。

矛盾するような特徴を同時に持つこともあります。

常に相手のことばかり考えてしまう

恋愛依存症の特徴として常に恋人のことばかり考えて不安になってしまうということがあります。

ほんの少しでも連絡が取れなくなると嫌われたとか浮気していると心配になります。

また相手の些細な言動を大げさに捉えてしまい悪い方向にばかり考えてしまいます。

会いたくてどうしようもないのですが会うと今度はデートが終わってサヨナラするときの寂しさに襲われることもあります。

恋愛依存症の女性

人間は社会的動物と言われる通り常に何かとのつながりを持って生きています。普段は意識しませんが友達、家族、仕事、趣味など色々なものとのつながりが存在するのです。

それらのバランスが取れていれば何か1つなくなっても絶望することはありません。(もちろん多少のショックは受けます)

恋愛依存症者の場合はこのつながりが恋愛のみになっているのです。

そのため恋人が去ってしまうと自分そのものがなくなってしまうような感覚になるのです。

愛してくれる人がいないと自分の存在を感じることが出来ないのです。

しかしよくよく考えてみると自分が恋人のことを好きかどうかということは考えていないのです。

相手が自分を好きかどうか心配している心のザワザワを恋愛感情と勘違いしているのです。

いつも同じ恋愛パターン

恋愛のパターンはいつも同じです。

同じようなタイプを選んで一気に燃え上がって数ヶ月後には問題が起こり感情を疲弊させられます。

一旦離れるのですがすぐに元のサヤに納まるか別の同じような人とくっつきます。

今度こそは上手くいくと思っても結局は同じステップの繰り返しになります。

一人相撲のように自分の中でのみサイクルを繰り返すこともあります。

思い描いている理想の恋人像というものがあり新しい異性に出会う度にそれを重ね合わせます。

最初は見たいようにしか相手を見ませんから異なる部分には気づきません。

しかし数ヶ月もする頃には理想像とは違うということに気がつきます。

「なぜ言う通りにしてくれないの?」と怒るか失望します。

恋愛依存症は強迫的なまでに同じような恋愛を繰り返すのです。

酷い相手を選ぶ

恋人に酷い相手を選ぶ場合その相手は自分の親に似ている人であることが多いです。

「私は父親のような人とは付き合わない」と思っていても無意識にそういう相手を選んでしまうのです。

愛してくれなかった人と同じタイプを選び愛してもらうことで過去の傷を癒そうとするのです。復讐したいという潜在的な願望が隠れていることもあります。

このようなタイプの恋愛依存症者は出会ってから早い段階で恋に落ちることが多いです。体の関係を持つのも早いですし数週間後に同棲を始めていることもあります。

そして酷い相手に耐性が出来ると現実を歪めはじめます。

殴られたり浮気をされても自分が悪かったからと思うのです。

相手が涙を流しながら謝罪をしてくると言い様のない快感を覚えてしまいます。

「彼は本当は優しい人なの。愛情表現が下手なだけなの」と思っているのです。

そして自分なら変えられるという根拠のない自信を持っています。

やがて相手の問題を自分のことのように考えそれを解決することが生きがいになってしまうのです。

相手から求められていると思うと存在価値を認めてもらえた気分になれるからです。

大切にしてくれる人には惹かれない

2つのモノが毎日ぶつかり合うと弱い方の形が変わっていきます。家庭でいうと子供の方がそれに該当します。

親の棘で突かれると子供にはその棘の形に削られて穴が出来ます。やがてピタリとハマる形になります。

これが他者との接する面の形になります。

恋愛依存症者の心理

棘のない人と接したときに自分のほうには穴がありますからしっくりきません。

だから優しくて誠実な相手と付き合っても上手くいかないことが多いのです。

自分が浮気をしたり暴力をふるってしまうこともあります。

恋愛依存症者は本当に自分を大切にしてくれる人には魅力を感じないのです。

温かい愛情に戸惑うのです。心に開いた穴が懐かしい不健全さを求めるのです。

見捨てられるのも近づくのも怖い

見捨てられることへの恐怖は自分でも意識できます。

そのためいつも相手からの愛情を求めますしそれを失わないために過剰に努力をします。自分のことはいつも後回しでかまわないのです。

恋人に捨てられることは存在感の喪失です。

矛盾するようですが恋愛依存症者は素敵な恋人と親密になることへの恐怖も持っています。

健康的な愛情を受けた経験がないため戸惑うのです。

幸せの絶頂から突き落とされるかもしれない恐怖も持ちます。

見捨てられることと親密になることという相反する二つの恐れを同時に満たす方法があります。

それは酷い相手を選ぶということです。

潜在意識の中で「酷い相手であれば他の人からは相手にされないはずだからずっと一緒にいてくれる」という安心感を持っているのです。

同時に「健全な愛情を育むことはないだろう」とも思っているのです。

しかし表面に出てくる顕在意識の中では相手を過大評価していますからそのことには気がつかないのです。

甘えたたい欲求が大きくなる

恋人が出来ると徹底的に甘えたくなるのは幼少期の名残といえます。

甘え足りなかったので恋人を親に見立てて何でもやってもらおうとするのです。

1人でいたときには問題なく日常生活を送れていたのに恋人が出来た途端に何もやる気が起きなくなることがあります。

言葉遣いやしぐさまで幼くなることもあります。愛情表現の言葉や面倒を見てもらうことを求めます。心の中にいる小さな子供がどんどん出てくるのです。

親から虐待を受けていた人の中には「今いるのは本当の親ではなく、どこかに優しい本当の親がいるのではないか?そしていつか迎えにきてくれるのではないか」と考えていたという人がいます。

大人になってもいつか本当の優しい親が迎えに来てくれるという希望を持った小さな子供が心の中にいるのです。

親にして欲しかったことを恋人に求めているのです。

甘え直しは回復のステップの中で意図的に行うのであれば効果を発揮しますが無意識にやっていても抜け出すことは出来ません。

セックスに依存している

恋愛依存症者がセックスに依存してしまう理由はいくつか考えられますがここでは2つだけ説明します。

1つはストレスです。

セックスは脳内の神経伝達物質を分泌させ快感回路を活性化します。違法薬物を摂取したときと同じことが起こっているのです。

仕事や人間関係のストレスを感じたときにセックスによって抑うつ感が緩和され高揚感を覚えると依存します。

イライラや寂しさを感じる度にセックスで解消する習慣がつくと何もないときでもセックスをしていないと不安になってしまうのです。

もう1つは性的虐待によるトラウマです。

幼少期か成人後かに限らず性的虐待を受けるとそれがセックスへの依存につながることがあります。

「私の身に起こったことは大したことではない」と思い込むためにセックスを繰り返すのです。

何度やっても私は傷つかないし何も感じないという確信が欲しいのです。

トラウマの治療において原因となったときと同じ状況に曝し「何も危険なことは起こらなかった」という体験をさせることで安心させる心理療法があります。

これと同じようなことを無意識に行っているのです。

浮気がやめられない

付き合っている恋人がいるのに浮気がやめられないのは興奮か安心を求めているからです。

恋愛の最初の段階というのはPEA(フェニルエチルアミン)などのホルモンの分泌が増えますから興奮を得ることが出来ます。

この興奮の虜になってしまうと落ち着いた関係では物足りなくなってしまい新たな異性から刺激を受け取りたくなるのです。

なぜこのような状態になるかはいくつかの原因が考えられますが1つは現実に向き合いたくない事柄があるからです。

それを恋愛から得られる快感によって誤魔化そうとしているのです。薬物依存症者にとってのドラッグのようなものです。

恋人から捨てられたとき寂しい思いをしなくて済むために複数の異性と同時に関係を持つこともあります。

保険を掛けておくと同時に1人にのめり込むことへの恐怖も避けようとしているのです。

多くの異性から求められることで自分の価値を認識しようとすることもあります。

※恋愛依存症という言葉の響きから何人もの異性と同時もしくは切れ目なく付き合っているという印象を持つかもしれません。しかしそれは数あるパターンの1つに過ぎません。また「遊びたい」というよりは「不安な気持ち」に突き動かされることが多いのです。

全てを破壊したいという願望

破壊願望のある女性

恋愛依存症者は弱々しい側面に焦点を当てて語られることが多いです。

しかし常に自分の弱さを見つめながら耐え続けそこに滞留しているわけではありません。

爆発しそうな感情を理性で何とか押さえつけているという人もいるのです。

普段は不安でいっぱいなのに時々全てを破壊したいという衝動が出てくることもあります。

恋愛依存症者の心の中には関係を思い通りにしたいという自己中心的な部分が多かれ少なかれ存在するからです。

コントロールすることが出来れば自分の元から去らないので安心できます。

世話をしたりアドバイスをするのは支配したいという願望も混ざった行動なのです。

「あなたはこんな素敵な男性でしょ?」「私にこうしてくれるはずでしょ?」という脅迫的な期待を持っていることもあります。

そして相手が自分の思惑に反する行動を取った場合や裏切られたと感じたときに怒りの炎が燃え上がりムカムカするのです。

実際に行動に移してしまうこともあります。相手を罵ったり暴力を振るったりします。

中には相手の会社まで押しかけたりストーカーのような行動を取ってしまうこともあるのです。

とにかく今すぐ衝動を処理しなければ気が済まなくなるのです。

表面的な大人しさの下に破壊願望を持つ恋愛依存症者は少なくないのです。

回避依存症との関係

恋愛依存症のパートナーとなりやすいのは回避依存症者です。

なぜお互いに惹かれ合うのかについて説明しますが先ほどの特徴とは重なる部分と全く異なる部分がありますので分けて考えてください。

恋愛依存症の相手は常に回避依存症者という説明がされることが多いのですがそうとは限りません。

逃げたり音信不通にしたり殴ったりする人は回避依存症でなくてもいます。ここをしっかりと分けて考えないと混乱してしまいます。

本やネットで調べると余計に混乱することがあるのはここを一緒にしてしまうからです。

回避依存症者とは他人と親密な関係になることを恐れて恋愛関係や友人関係を上手く結ぶことの出来ない人です。女性よりも男性に多くみられます。

親子関係やトラウマなどが原因と考えられます。

親の強烈な過保護やコントロールによって息苦しさや自分が自分でなくなってしまうような感覚を体験するとそれが大人になった後も残ります。

そして他人が自分の心に近づいてくると苦しい感覚が甦り距離を置きたくなるのです。

その方法は逃げ出したり音信不通にするだけではなく暴力をふるったり精神的に虐待をすることなどもあります。

これらの行動は心の距離を取るという意味では全て回避なのです。

恋愛依存症者が回避依存症者に惹かれてしまうのは深く付き合わないうちはとても頼りがいがあるように見えるからです。自分のことを話さない相手は成熟して見えます。

「今度こそは私の傷ついた心を癒してくれるパートナーに出会えた」と思わせてくれるのです。見捨てられる心配もありません。

しかし時間が経つにつれて相手との心の距離が縮まらないことに不安や苛立ちを覚え始めます。そして衝突が起こるのです。

回避依存症者が恋愛依存症者に引かれるのはコントロール出来そうに見えるからです。これも最初だけです。

付き合いが深くなるにつれ負担が重くのしかかり相手と一体化してしまいそうな恐怖に変わります。

そして逃げ出したり攻撃したりするのですがやがて罪悪感が襲ってきてヨリを戻すことになります。

お互いを自分の思い通りに動かそうとして主導権の奪い合いを繰り返し衝突しては仲直りしてというサイクルを描いているのです。

恋愛依存症と回避依存症の役割が入れ替わることもあります。すると永遠にお互いを追いかけ続けることになります。

鬼ごっこの鬼を交互にやっているようなものです。

共依存とアダルトチルドレン

共依存・アダルトチルドレンとの関係図

さきほど説明した回避依存症も含め共依存とアダルトチルドレンそして恋愛依存症は重なり合う4つの円で表すことができます。

共通する部分も多く単体で表れることもあれば同時に表れることもあるのです。

アダルトチルドレンとは親が役割を果たさない機能不全家族で育ったことにより生き難さを感じている人たちの総称です。

親子の役割が逆転し子供が親の面倒を見ていた場合もあります。

このような環境を生き延びるために全速力で精神年齢の山を駆け上がったため息苦しさを抱えているのです。

そして将来のパートナーの選択において親と同じような世話の焼ける相手を選ぶ傾向が強いのです。

その面倒を見ることに自分の存在価値を見出してしまいます。

このような状態を共依存といいます。

「求められること」を求めている状態です。

他人が困っていると自分の出番がきたと思い嬉しさを感じてしまうこともあります。

他人との境界が曖昧になりどんどん問題に介入していきます。

自分がいなくても生きていけるような相手には興味が沸きません。

相手が自分の世話やアドバイスによって助かっているという実感と感謝が欲しいのです。

そうすることで低い自己肯定感を高めることが出来るからです。生きる意味がもたらされるのです。

共依存と恋愛依存症の一番の違いは離れるときに禁断症状があるかないかです。

例えば母親との間で共依存関係を形成している女性がいたとします。この女性が母親を失ったときに禁断症状は出ません。

悲しみや寂しさ物足りなさを感じることはありますが「相手が欲しくてどうしようもない」といことにはなりません。

共依存に恋愛依存が重なることがあります。そうすると不健全な関係が粘っこくなりより離れることが出来なくなります。

全ての感情を愛情によるものと勘違いするからです。

共依存の根底には自己肯定感の低さがありますが恋愛依存症の場合は必ずしもそうとは限らないというのも違いのひとつです。

原因の分類

親子間の愛着の問題

親子間の愛着の問題

人は幼少期に親から無条件の愛情を受けることで「自分は大切にされる価値のある存在」という感覚を身につけます。

親との間にできる特別な絆を愛着と言います。

虐待やネグレクトによってこの愛着の形成がうまくいかないと他者や社会への信頼が揺らぎます。

大人になってから他人を信じることができなかったり人間関係がうまく結べない人はこの愛着の形成に問題がある可能性が高いのです。

子供は一人では生きていけないということを本能的に理解しています。

親から見捨てられることは「生き延びることができないかもしれない」という恐怖を生じさせます。これは人間にとって最大の危機です。

この感覚が強く残ることによって大人になった後もパートナーに捨てられそうになると執着してしまうのです。

見捨てられることと生き延びられない恐怖が結びついたままになっているからです。

大人なのだから1人でも生きていけるということを認識できないのです。

親が子供を無条件に愛するとは限りませんが子供は誰でも親からの愛を必要とします。

必要な愛情を得られないまま大人になると満たされないままの心が残ります。

この心は自分でもパートナーでも癒すことはできます。

しかし意識していないと親と似たような相手を選んでしまうことがあります。

そういう相手から愛されることに再挑戦しているのです。

愛してくれなかった親に復讐したいという感覚を持つこともあります。

トラウマ

私たちが平穏な気持ちでいられるのは日常の連続性が担保されているからです。

明日も今日と同じように安全な日がやってくるという安心感を当然のものとして持っています。

これが自然災害や戦争などによって壊されると世界への信頼が揺らぐのです。

この時に作られる心の傷がトラウマです。

日常の出来事がトラウマとなることもあります。

親から言われたことやされたことが影響することもあります。

原因となった出来事を忘れてしまうこともあります。

恋愛依存症になった原因が全く分からない人は恐怖だけが残っているのかもしれません。

例えばお仕置きとして暗い物置小屋に閉じ込められた体験をしたとします。

この時に「一生ここから出られない」という恐怖を感じたとします。

するとこの出来事を忘れていても暗所恐怖症になることがあるのです。

潜在意識に暗い場所は危険であるという情報が残っているからです。

入院や一時的な留守番が見捨てられ不安に繋がることもあります。

恋愛体験

恋愛体験そのものが原因となることもあります。

多いのが恋人の裏切りです。信じていた相手に浮気をされたり突然別れを切り出されたショックがそれ以降の恋愛に影響するのです。

恋愛の失敗により自己への自信と他人への信頼が失われるのです。すると新たに恋人が出来ても「嫌われるのではないか?浮気されるのではないか?」という恐怖が心を支配するのです。

自分を好きになってくれる相手に執着することもあります。「こんな私を好きになってくれた」という思いが強くなるからです。

初恋が尾を引いていることもあります。長年の思いが処理されないままそれに気づいていないこともあります。

告白やデートの申し込みのような行動を伴う恋愛はその成否が影響することもあります。

恥や失望を感じると恋愛を恐ろしいものであり避けなければならないものと認識してしまうこともあるのです。

気づかないうちに感情が未処理のままになっている恋愛からの影響を受けているケースが時々見られます。

なぜ克服できないのか?

恋愛依存症を克服できない理由

あなたが恋愛依存症を克服できない理由の多くは自分に適した方法を採り入れていないからです。

対処の仕方は人によって異なりますが巷に溢れる情報はどれも同じようなパターンに対するものばかりなのです。

間違った方法をどれだけ頑張っても克服することはできません。

気持ちを紛らわせる方法は解決策ではない

趣味を持ったり他の友達と遊ぶことは良いことです。私も勧めます。

しかしそれは克服方法ではありません。一時的に気持ちを紛らわせるテクニックです。

ネットや通俗本には恋愛以外のことに集中して気分を紛らわせたりストレスを解消することで恋愛依存症が克服できると書いてあることがあります。

酷いものだと「恋人のことを考えないようにする」などと書かれていることがあります。それが出来たら恋愛依存症にはなりません。

浅い内容でも一見良いことを言ってそうな情報は一時的に気持ちを楽にしてくれるかもしれません。しかし解決にはならないのです。

心を動かしたくない

子供時代から感情を疲弊させ続けてきた人は心を動かすことが億劫になっています。

たとえ悪い状態であってもそこから動かしてまた疲れるくらいであればそのままでいたいという願望がどこかにあるのです。

克服しようとしても自分自身で無意識のうちにブレーキを掛けてしまっていることがあるのです。

何度もチャレンジして失敗すると自分と向き合うことすら避けるようになります。

前提条件が異なる方法を取り入れている

恋愛依存症の本に書かれている内容を試してもピンと来ないことがあります。

これはまっとうな本であってもアメリカなどで実践されている方法をベースにしていることが多いからです。

これらの方法は宗教的な価値観が前提となっていることが多いのです。神様の話などが出てきて日本人には馴染みにくいものです。

心の持ち方の説明についても聖書の知識がないと理解しにくいことがあります。

継続しなければ克服できない

有名な心理療法家のフロイトやエリクソンの事例では一瞬で心の問題が解決したという話が出てきます。

確かに原因を解明することによって回復が早くなることはあります。

しかしその瞬間から恋人に対する執着が完全になくなるということはありません。

仮にそのようなことが起こったとすればそれは最初から恋愛依存症ではなかったか別のものに洗脳されてしまったということです。

適切な方法で継続しなければ克服することは出来ないのです。

間違った情報を信じてしまう危険性

恋愛依存症は学術的な定義があるわけでもなければ体系的にまとめられたものでもありません。非常に抽象的な概念とも言えます。

こういった分野では最初に言語化した人の情報がその後に発信される情報に影響を与えやすいのです。

書籍などで最初に説明されたパターンが全てであるように広まってしまうのです。

特にネット上の記事にこの傾向が見られます。一部の事例が全てであるかのように書かれていることが多いです。

「恋愛依存症」と検索したときに最初のほうに出てくる記事で専門家の書いたものはほとんどありませんでした。

9割以上がアルバイトのライターが書いた間違いを含む内容のものです。彼らは普段「おすすめデートスポット10選」のような記事を書いている人たちです。

検索結果の順位というのは信憑性の順番でもなければ人気の順番でもありません。

検索エンジンのアルゴリズムに対応している順です。間違った内容でも対策をしていれば上位に出てしまいます。

最初の方に出てきたから正しい内容だろうと思って信じてしまうと危険です。

克服方法

恋愛依存症の克服方法は人によって異なるという説明をしてきましたが、ここでは多くの人に共通する内容について紹介したいと思います。

原因を認識した後は感情、思考(認知)、行動の3つの柱で考えます。これらは相互に影響し合っています。

感情、行動、思考の柱

感情の開放

子供時代に感情を出すことを我慢していると大人になった後もそれが残り続けます。それを開放してあげることが効果的です。

心の中にいる小さい頃の自分と対話してください。

幼い頃にどんな気持ちで過ごしていたのか、どう愛されたかったのか、どんな言葉が欲しかったのか等を確認しなければなりません。

「寂しかった」とか「怖かった」という言葉はすぐに出てきますが自分が蓋をしたもっと深い部分を探るのです。

そしてそれは大人になってから表出しても良いものだということを認めます。

親に直接伝えるという方法を提唱するカウンセラーもいますが無理にする必要はありません。

親の側に反省し謝罪する気持ちがなければ余計に傷ついてしまいます。

グループカウンセリングで親役のメンバーに感情をぶつけたり、親への気持ちを手紙に書いて投函せずに神社で焚き上げしてもらうという方法もあります。

思考、認知の再構成

あなたが周囲の顔色ばかり気にするのは昔から親の顔色を伺ってきたからです。

自分に自信が持てないのは親から愛されなかったり否定的な言葉を投げかけられたからです。

他にも子供時代に植えつけられた恐怖や不安によって大人になった今も影響を受けています。

あなたがマイナスな思考になるのは頭の中にある考え方のフレームが歪んでいるからです。

同じ状況になっても他の人であれば気にも留めないようなことで悩んで落ち込んでしまうのです。

それだけでなくおかしな方向へと膨らませて苦しくなります。

恋愛依存症の克服のためにはこの歪みを治さなければなりません。

1つの手段として思考を紙に書き出すという方法があります。

出来事と自分の考えを書き出します。そこで終わらせずに他の人だったらどう考えるだろうか?ということも書くのです。

他の人の考えを想像するだけでも新たな思考のネットワークがつながりますから中庸な考え方ができるようになります。

この方法に取り組み始めても最初は全く効果を実感できないかもしれません。

しかし継続するうちに少しずつ変わっていくのです。

認知を再構成する方法は他にもたくさんありますから自分に合った方法を取り入れて継続することが大切です。

特殊な捉え方は心のトレーニングによって変えることが可能です。

行動を変える

依存症の治療では原因となる物質を取り除くことが必要です。アルコールでも薬物でもそれを摂取しながら回復するということはあり得ません。

恋愛依存症でも同じです。不健全な関係からは離れなければなりません。

しかしこれは非常に困難を伴うことです。無理をするとさらに悪い相手と結びついてしまうこともあります。

ですからどうしても無理ならばすぐに関係を清算しなくても良いです。

しかしそのときはハッキリと境界を意識しなければなりません。

相手の問題を自分の問題として捉えてはいけないのです。

意識的に自分を優先する習慣を身につけてください。

これは恋愛においてだけではありません。

普段から自己主張できないのであれば少しずつ欲求を出すようにします。

「意見を言ってはいけない」と思っているのは誤った認識によるものです。

意見を言っても大丈夫なのだという体験をして誤りを正してください。

パートナーが健全なタイプで尚且つ克服のステップを支えてくれるのであれば一緒にいても問題はありません。

あなたが一方的に甘えて相手が重荷に感じているなら別れたほうが良いです。

夜中まで起きていたりネットサーフィンばかりしているという不健康な生活習慣を送っている場合はそれを変える必要もあります。

カウンセラーの選び方

カウンセラーを選ぶときは言っていることが自分の症状に合っていると思う人を選ぶと良いです。

恋愛依存症の専門書や論文というのものはほとんど存在しません。

そのためカウンセラーは多くの相談者と接する中で特徴を掴み発達心理学や臨床心理学などの情報と照合しながら裏付けるのです。

そして恋愛依存症を定義するのです。

あなたがカウンセラーの言っていることに共感できるということは自分と似た症状の恋愛依存症の人を多くカウンセリングしている可能性が高いということになります。

カウンセラーとの相性はとても重要です。どんなに実力があっても合わなければ回復できません。

また占いや霊感などで恋愛依存症を克服できることはありません。

そういった商法に依存してしまわないように注意してください。

完成しないロジックツリー

心理学のロジックツリー
Created with GIMP

今までに数多くの恋愛依存症者のカウンセリングを行ってきました。

心理学に限らず隣接する分野の専門書や論文なども数多く研究しました。

それでも体系的かつ網羅的にまとめることは出来ませんでした。

何度もロジックツリーを書き換えながらいまだに完成していません。

新たな相談者と出会う度に新たな発見がありそれまでの認識が覆されることが今この時も起こっているからです。

そのような状況のため恋愛依存症の捉え方はカウンセラーによっても異なります。

ですからここで説明したことを盲目的に信用する必要もありませんし、全てを理解しようとする必要もありません。

自分にピンとくる言葉を拾って心の見取図を作ってもらえたら幸いです。

それが克服への助けになるのではないかと思います。

アダルトチルドレン・共依存のカウンセリング

カウンセリングをご希望の方は予約システムよりお願いいたします。 それぞれに合わせたカウンセリング行っております。 東京都千代田区内、新御茶ノ水、淡路町より徒歩すぐです。

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