恋愛依存症を克服する過程においては相談できる相手を持つことも大切です。
自分の感情を言葉として外に出すことで楽になることがあります。また自分でも理解出来ていなかった心を整理することで回復につながることもあります。
なによりも辛くなったときに頼れる相手がいると思うだけで余裕が生まれます。苦しくてどうしようもなくなったときに感情の暴走を抑えることができます。
相談するだけでは何も解決しないと思い込んでしまっている人もいるかもしれませんが試しに信用できる人に話してみましょう。気持ちが軽くなるのが分かるはずです。
しかし相談相手は誰でも良いわけではありません。相手を間違えると恋愛依存症が悪化しかねないので以下の点に注意が必要です。
家族
家族に相談することはあまりおすすめしません。恋愛依存症になった原因というのは家族にある可能性が高いからです。

特に親は要注意です。問題があったのは父親だけだから母親に相談するのは大丈夫だろうと思うかもしれませんがそれも危険です。
父親に問題があったせいで母親にも無意識の問題が生じその影響を受けている可能性があるからです。
兄弟姉妹についても同じ家庭環境で育っている以上は自分と同じように恋愛依存症になっている可能性がありますので相談相手とはなりにくいと言えます。
(自助グループなどは相談する場所ではなく経験を語りあうことで「自分だけではないのだ」という思考に導くための場所です)
兄弟姉妹が自分と同じ悩みを抱えていると知ることで何らかのヒントを得ることは出来るかもしれませんが完全な克服を望むことはできません。
もし家族に相談するのであれば恋愛依存症の原因が大人になってからのトラウマ、ストレスにあると分かっているケースに限定するべきでしょう。
友達
身近な相談相手としては同性の友達が考えられます。
友達は恋愛依存症の専門家ではありませんがあなたのことについてはカウンセラーよりも詳しいといえます。それにあなた自身の気持ちも楽です。
相談する友達は仲が良ければ誰でも良いわけではありません。落ち着いて話を聴いてくれる人が良いでしょう。あなたが暴走してしまいそうなときだけ止めてくれる人が良いです。あなたの代わりに恋人の元へ乗り込んでいって文句を言ってくるような友達はダメです。
最も悪い相談相手は中途半端な心理学の知識を披露しようとする人や自称恋愛経験豊富な人です。この手の人たちは相談に乗るという形を取ってはいますが自分の話をしてスッキリしたいだけの人たちです。
このタイプに相談しても克服できませんし下手すると悪化します。

それとよくありがちなのが自分と同じ恋愛依存症タイプの友達にばかり相談してしまうことです。
同じ雰囲気を漂わせている者同士で共鳴しあうため最初の頃は居心地良く感じるでしょう。しかしお互いが自分のことを優先したいという気持ちが大きくなりがちですから悪い方向へと進みかねないので注意してください。
カウンセラー
相談相手として真っ先に思い浮かべるのはカウンセラーかもしれませんが選び方はとても大切です。
恋愛依存症のカウンセリング経験が豊富なカウンセラーでなければなりません。
恋愛依存症についての論文やデータというものは学会誌のデータベースにはほとんど掲載されていません。(別の心の問題の行動の特性として同じような行動が載っていることはあります)
網羅的かつ体系的にまとめられた本も出版されていません。特に日本においては情報が少ないのが現状です。
恋愛依存症に関してはカウンセラーが何人もの相談者と接する中でそれぞれの体系を作り上げていくというイメージです。

そのため多くの恋愛依存症者と接した経験のないカウンセラーだとうまく対処できない場合もあります。うつ病などの精神疾患として扱われてしまう場合もあります。
スピリチュアルや霊的なカウンセリングを行っているカウンセラーも注意が必要です。そもそも科学的な根拠がありませんし恋愛依存症はそういったもので克服できるものではありません。
恋愛依存症の人は冷静な判断力を失っていることが多いため占いやセミナーなどにも依存してしまいがちです。そういったものに引っ掛かると回復が困難になりますので気をつけましょう。