回避依存症の男性心理について説明します。
多くの人に共通するものとしては自分の心をさらけ出すことを恐れ壁を作っていること、主導権を握られないように警戒していることなどが挙げられます。
つまり対等な関係で親密になることを避けているということですがそれだけでは説明しきれないこともあります。
自由を求め束縛を嫌う
回避依存症の男性は束縛されると息苦しさを感じて逃げ出したくなります。
親との関係の中で息苦しさを感じながら生きてきたことなどが主な原因として考えられます。
束縛に敏感になっているため女性の側にそのつもりがなくても勘違いすることがあります。
予定の有無を聞かれただけでも「支配しようとしている」と感じるのです。
個人情報や会っていない時に何をしているのか教えたがらないのもそういったデータを与えることで行動を把握されないようにするためです。
入り込む隙を与えないために趣味や仕事に熱中していることをアピールすることもあります。
回避依存症の男性は約束事が増えるたびに足枷をつけられたような気持ちになるのです。
私がカウンセリングをしている感覚として回避依存症の中でも特に多いのがこの束縛を嫌い逃げるタイプのように思います。
激しい感情を避ける
誰にでも向き合いたくない感情というものがあります。
それが何らかのきっかけによって湧き上がってしまうこともあります。
回避依存症はこのきっかけがあらゆるところに存在している状態です。
そして彼らは感情が激しく揺さぶられると疲弊することを知っています。
そのため恋人の何気ない言動によって感情が乱されたりその兆候を察知すると逃げ出すのです。
恋人が感情を剥き出しにするのも嫌がります。
なぜならそれが伝染するとわかっているからです。
相談されたり頼られたりするのが嫌
恋人や親友から何かを相談されたり頼られたりすると役に立ちたいと思うものです。
しかし回避依存症の男性でこのような心理になる人は少ないです。
彼らは何かを求められると心理的な負担を感じます。
近くで恋人が辛そうな顔をしているだけでも疲れることがあるのです。
責められている気分になることもあります。
回避依存症は助けを求められた時に怒りを覚えることがあるという実験結果もあります。
見捨てられ不安
恋愛依存症が見捨てられ不安を持つことは理解しやすいかもしれませんが実は回避依存症も持っているのです。
ではなぜ回避依存症の男性は親密になろうとしないのでしょうか?
それは親密になってから見捨てられるとショックが大きくなるからです。
その苦しみを味わうくらいなら最初から深入りしないようにしようと潜在意識の中で考えているのです。
これは本人が気づいていないこともあります。
自分はすごい人間だという思い込み
人は挫折をすると自分はダメな人間だと考えて自信を失う人もいればそれを認めずに誇大妄想を膨らませる人もいます。
自己愛の強い回避依存症の男性は頭の中で自分はすごい人間だとイメージし続けることで等身大の自分と向き合わないようにしているのです.
その妄想を壊さないために自慢話をしたり他者からの賞賛を止めたりします。
恋人に余計なアドバイスをしたり人格を否定したりするのもこれらの心理の表れです。
暴力を振るう心理
フロイトは心が壊れそうな時それを防ぐため無意識に働く機能を防衛機制と言いました。
その一つに「攻撃者との同一化」というものがあります。
暴力を振るわれた時他の人間に暴力を振るうこともこの一種です。
虐待を受けて育った回避依存症の男性の中にこういった心理が働くこともあります。
恋人に暴力を振るうことで弱い自分を覆い隠しているのです。
また恋人が自分の元から抜け出すことができないようにするために暴力を使うこともあります。
暴力を命令に従わせる手段にすることもあります。
ここで紹介した中でどの心理を持っているかは人によって異なります。
どのような環境にいたかや、生まれ持った気質、体験が影響するのです。
回避依存症に共通の男性心理としては冒頭でも説明した通り親密になることを避けるということです。