彼氏に旅行に連れていって欲しいと思ったとき直接言葉にするのが苦手な人はそれとなく匂わせます。
それで相手が気づいてくれないと怒ったりいじけたりすることがあります。
これは子供時代、親に察してもらえなかったことと適切な要求の方法を学習しなかったことが原因かもしれません。
正しい要求の仕方を覚える過程
乳幼児期は黙っていても泣いていても親が欲求を察してあれこれと世話をしてくれます。
そうすると子どもは自分はそこに存在しているだけで価値があるのだと思うことができます。
万能感といったものも持ってます。
成長するに従って親も「お願いしたいことがあるなら言葉で伝えなさい」と言います。
子供は正しい要求の仕方を覚えます。
時にはそれが聞き入れられないこともあります。
そんな時でも親がきちんとフォローすることで「自分の要求を直接表現してもいいのだ」という健全な心が育ちます。
反対に親が察してくれず、直接的に要求すると無視されたり怒られたりすれば、自分の価値を認識できませんし素直にお願いすることもできなくなります。
お願いするのはいけないことだという思考も刷り込まれてしまいます。
問題は自分の内側にある
親が察してくれなかった子供は大人になった時にそれを身近な他者にぶつけます。
彼氏と温泉に行きたいと思っても「連れて行って」とは言えません。察してもらうことで自分の価値を認識したいと思いますしハッキリとお願いするのは悪いことという意識もあるからです。
「昨日テレビで温泉の特集をやっていたよ」というのが精一杯です。それでも本人にとってはだいぶ匂わせたつもりです。
なので相手が察してくれないと寂しさや怒りを覚えることになります。自分ではっきりと言わないのに「分かってくれない」といじけてしまう人は多いです。
子供時代に満たされなかったものを大人になって満たしてもらおうとしても際限がありません。
どれだけ同じことを繰り返しても「もっともっと」となってしまうのです。
なぜなら問題が自分の内側にあるということに気づいていないからです。
分かってくれない周りが悪いと思っているのです。
変わるべきは自分でなくて相手と思っているといつまでも内なる子供は成長できません。