トラウマ反応ではないけれど人が怖いAC

トラウマ反応ではないけれど人が怖いAC

AC(アダルトチルドレン)の中には人が怖いという人もいます。
全ての人が怖いこともあれば男性のみ、女性のみ、又は一ある特徴を持つ人のみと限定されていることもあります。

それがトラウマの原因と関係していればそのような同様の特徴を持つ相手に近づけなくなるのは「回避」という典型的なトラウマ反応と言えます。

しかしそうでないパターンもあります。近づけないほどではないが何となく人が怖いというACもいます。

この原因の一つは共感力の高さかもしれません。
過去に辛い体験をしている人のほうが感情的共感が強いのです。

共感にも種類がある

共感と一口にいってもその種類はいくつかに分けることができます。
心理学でよく使われるものとして「認知的共感」と「感情的共感」があります。

認知的共感

誰かが怒られているところを目撃したとします。
このときに「あの人はきっと落ち込んでいるだろう」と推測することができます。

このように相手の立場に意図的に立って感情を理解する能力が認知的共感です。
カウンセラーに必要な能力でもあります。

感情的共感

誰かが泣いているのを見たときに関係ないはずの自分まで悲しくなってしまう人がいます。
相手の感情を頭で理解するというよりも、それが伝染してきてしまうのです。

このような状態が感情的共感です。
これが強過ぎると心が疲弊してしまい人間関係が辛くなってしまうことがあります。

子供時代のトラウマ的体験が与える影響

幼少期にトラウマ体験をした人は大人になった後に他人の感情によく反応するということがあります。
つまりさきほどの感情的共感の力が高いのです。

ケンブリッジ大学とニューヨーク市立大学の調査でもそのことが分かっています。
子供時代に家族や親友の死、親の離婚、性的犯罪、暴力などを受けた人は他人の感情の影響を受けやすいのです。

※他人の視点で物事を推察する認知的共感についてもトラウマ的体験をした人の方が高い数字となっていましたがこれは誤差の範囲といえます。

ACの中には愛着の問題だけではなくトラウマ体験をしている人も多いです。
トラウマは自分で忘れていても影響だけが表れることもあります。

他人の感情が伝染することで人が怖いと思っている人は境界を意識する必要があります。

「これは私の感情、それは相手の感情」と分けるのです。

たとえ心がザワついたとしてもを俯瞰して見ることで落ち着きを取り戻すことができます。

参考文献:David M. Greenberg, et al. (2018). Elevated empathy in adults following childhood trauma.

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